上背部痛 :トップ    
監修: 前野哲博 筑波大学医学医療系 地域医療教育学
髙木博 医療法人恒貴会 大和クリニック

概要

症状のポイント:
  1. 上背部痛とは、文字どおり背中の主に上部が痛む症状のことである。鑑別疾患の考えは、胸痛の鑑別疾患に脊椎系の筋骨系の鑑別疾患を追加したものである。
  1. 上背部痛の約90%は、筋骨格系由来の疼痛であるが、腰背部痛と同様に体重減少や安静時痛などred flag徴候にも注意が必要である。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 上背部痛を主訴とする緊急対応が必要な診断は、胸痛と同様であり、急性心筋梗塞、急性大動脈解離、緊張性気胸、肺塞栓と、急性膵炎、胆石発作などの疾患を評価する必要がある。これらの疾患は、救急搬送が必要となる。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 重篤な疾患が除外され、筋骨格系由来と考えられる場合、アセトアミノフェンや非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)などの鎮痛薬の投与を行う。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 上記の緊急を要する疾患はただちに専門医に紹介する。また、頸椎病変を疑う場合も整形外科医にコンサルトを行う。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 上背部痛のred flagは、腰背部痛と同様に、50歳以上、発熱、体重減少、癌の既往、安静痛、夜間痛、1カ月以上続く痛みである。 エビデンス 
  1. 急性の胸背部痛の患者では、胸痛患者と同様の「致死的な胸痛疾患」を常に疑う必要がある。すなわち、急性心筋梗塞、急性大動脈解離、緊張性気胸、肺塞栓症の除外を行う必要がある。 エビデンス 
  1. また、胆石発作、急性膵炎など消化器疾患は見逃しがちなので注意する。
 
鑑別疾患:(鑑別疾患のリスト: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

突発する上背部痛の場合に必要な検査例
  1. 突発する上背部痛の患者では、胸痛患者と同様の「致死的な胸痛疾患」、すなわち急性心筋梗塞、急性大動脈解離、緊張性気胸、肺塞栓症を疑う。
○ 突発する上背部痛の場合、まず1)を行う。さらに、2)-6)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

主な上背部痛の鑑別アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/05/27