起坐呼吸

著者: 宗宮浩一 大阪医科大学 内科学3教室・循環器内科

著者: 石坂信和 大阪医科大学 内科学3教室・循環器内科

監修: 永井良三 自治医科大学

著者校正/監修レビュー済:2017/02/28

概要・推奨  

所見のポイント:
  1. 起坐呼吸とは、左心不全の主要徴候であり、呼吸困難が臥位で増強し起坐位で軽減する臨床的徴候である。
  1. 主な原因は、臥位をとると右心系への静脈還流が増加し、その結果左房圧が上昇し肺うっ血が生じることにある。
  1. 起坐呼吸は心疾患のみならず、呼吸器疾患によって生じることもある。
  1. 十分な問診が行えないことも多いので、いたずらに問診や診察に時間をかけず、手際よく病態評価と鑑別診断を行ったうえで酸素投与をはじめとした各種処置を迅速に行う。
 
緊急時の対応例: >詳細情報 
  1. ただちに酸素療法を行う。リザーバー付き酸素マスクを用いた酸素投与(5L/分以上)で95%以上の血中酸素飽和度が得られない場合は、非侵襲的陽圧呼吸(noninvasive positive pressure ventilation、NPPV)などの換気補助を考慮する。
  1. 前負荷を軽減するために、硝酸薬の舌下投与または静注を行う。
 
症状治療:
  1. 塩酸モルヒネは鎮静作用により不穏や呼吸困難を軽減する。 エビデンス 
  1. 診断に基づいて治療を行う。心不全と診断された場合は、利尿薬や硝酸薬を用いることを考慮する。 エビデンス   エビデンス 
 
診断へのアプローチ:アルゴリズム(身体診察 >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 )
  1. 左心不全、腎不全、気管支喘息、肺炎・気管支炎などが鑑別として挙がる。
  1. 起坐呼吸を呈するほとんどの急性心不全患者では血漿BNP値は100pg/ml以上に上昇する。呼吸疾患との鑑別にこの所見を用いることができる。 …
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

緊急時の対応例
  1. ただちに酸素療法を行う。リザーバー付き酸素マスクを用いた酸素投与(5L/分以上)で95%以上の血中酸素飽和度が得られない場合は、非侵襲的陽圧呼吸(noninvasive positive pressure ventilation、NPPV)などの換気補助を考慮する。
  1. 前負荷を軽減するために、硝酸薬の舌下投与または静注を行う。 >詳細情報 
○ まず、1)を行い、症状・病態に合わせて2)3)4)を考慮する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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