顔面の神経痛 :トップ    
監修: 前野哲博 筑波大学医学医療系 地域医療教育学
廣瀬由美 筑波メディカルセンター病院 総合診療科

概要

症状のポイント:
  1. 神経痛とは、電撃痛の数秒から2分以内の痛みのことである。顔面の神経痛としては、三叉神経痛が有名であり最多であるが、舌咽神経や中間神経などに生じる神経痛、帯状疱疹に伴う神経痛、外傷後、群発頭痛などの一次性頭痛などが顔面の痛みの原因として鑑別に挙がる。それ以外に副鼻腔や歯科領域の疾患でも、強い症状を訴えることがあり、鑑別が必要となる。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 顔面の痛みを主訴とする疾患の緊急対応が必要な診断としては、腫瘍や側頭動脈炎などの二次性の顔面痛がある。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 治療は、帯状疱疹であれば皮疹出現後早期に抗ウイルス薬の投与を開始、帯状疱疹後三叉神経ニューロパチーであれば三環系抗うつ薬やプレガバリン、ガバペンチン、オピオイドなどの投与を検討する。三叉神経痛などの神経痛であれば、カルバマゼピンの投与を開始する。
 
診断へのアプローチ: >詳細情報 
  1. 神経痛であれば、特に、疼痛の分布(神経の支配域か)、随伴症状(頭痛、皮疹など)、trigger(顔に風が当たる、物を噛む、温度刺激など)、頭頚部の外傷の既往や手術歴、年齢、治療への反応性などが、原因疾患の鑑別に役立つ。また、帯状疱疹を示唆するような皮膚の過敏性、皮疹はないかを確認する。
  1. 頻度が多い疾患として、三叉神経痛と、帯状疱疹に伴う神経痛が存在する。皮疹出現前の鑑別には、疼痛部位・性状が参考となる。三叉神経痛は、第2・3枝病変が多く、第1枝は少ない(約5%)。一方、帯状疱疹は第1枝領域が約8割と多く、感覚鈍麻や痛覚過敏などを伴う。
  1. また、症候性三叉神経痛、頭頚部・頭蓋底の悪性腫瘍を疑う所見を認める場合は、MRI/MRAも検討する。
  1. 診断へのアプローチ:症候性の検索を始める所見: >詳細情報 
  1. 顔面の神経支配(三叉神経):<図表>
  1. 顔面の神経支配(三叉神経):<図表>
  1. 顔の痛みのアルゴリズム:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

神経痛の原因疾患の評価例
  1. 三叉神経痛患者の約15%に血管の蛇行以外の原因疾患(多発性硬化症、腫瘍など)が発見されており、その評価のためにMRIを施行する。
  1. 若年、両側性、感覚障害などは症候性を示唆する所見であるが、特異度が低いため、それらがなくても、症候性を除外できない。
○ 器質疾患が除外できない場合は、以下の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

顔の痛みのアルゴリズム
顔面の神経支配(三叉神経)
著者校正/監修レビュー済
2017/01/20