項部硬直 :トップ    
監修: 永山正雄 国際医療福祉大学大学院医学研究科 神経内科学
堀進悟 慶應義塾大学 救急医学

概要

症状のポイント:
  1. 項部硬直は、髄膜炎、クモ膜下出血などで認められる髄膜刺激症候で、髄膜が炎症や出血などにより被刺激性になった状態を示す「身体所見」である。
  1. 診察のポイント:患者を仰臥位として頭側に回り、両手で頭部を軽くかかえて枕をはずす。まず頭部を左右に回転して抵抗がないことを確認し、頭部を前方に屈曲させる。正常では下顎が前胸部に接するまで前屈できるが、項部硬直では前屈すると後頚部筋の筋緊張が増大し、下顎を前胸部につけることが難しい。項部硬直では頭部の前屈に強い抵抗があるが、左右屈曲では抵抗がない。
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 ・診療アルゴリズム:アルゴリズム
  1. しかし、頚部筋の硬直を示す他の頚部疾患などと鑑別することが必要で、感度が低いことからKernig徴候、Brudzinski徴候、Jolt accentuation of headacheなどの他の髄膜刺激症候の検査を併行して行うことが大切である。(Kernig徴候、Brudzinski徴候、Jolt accentuation of headache  >詳細情報 )
  1. 項部硬直を認める患者では、他の髄膜刺激症候、頭蓋内圧亢進の徴候を確認し、クモ膜下出血、髄膜炎、頚部の運動制限や筋緊張の異常を呈する頚椎症やParkinson病などを除外する。
  1. クモ膜下出血の可能性が高ければ、頭部CTあるいはMRI検査を実施する。髄膜炎の可能性が高ければ、頭部CTやうっ血乳頭などから脳圧亢進の可能性を除外し、髄液検査を行う。
  1. 頻度の高い疾患: >詳細情報 
  1. クモ膜下出血、髄膜炎、頚椎・頚髄疾患、悪性症候群
  1. 鑑別疾患:重篤な疾患: >詳細情報 
  1. クモ膜下出血、髄膜炎、脊椎硬膜外血腫、後咽頭膿瘍、悪性症候群
  1. 髄膜刺激症候の二つの徴候:<図表>
 
専門医相談のタイミング: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

項部硬直を認める場合の検査例
  1. 項部硬直を認める場合、頭部CT(単純)により、クモ膜下出血の除外、脳圧亢進を含めた器質的異常の除外が推奨される。
○ 急性期には、原則として1)を施行する。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

項部硬直の診療アルゴリズム
髄膜刺激症候の二つの徴候
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著者校正済:2018/01/31
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