今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 本村和久 まどかファミリークリニック

監修: 大滝純司 東京医科大学 医学教育学分野 総合診療科

著者校正/監修レビュー済:2023/01/25
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、参考文献について加筆修正を行った。

概要・推奨   

  1. 腹痛があり、腸閉塞を疑う患者では、腸音の異常が診断に寄与するという限定的なエビデンスがある(推奨度2)
  1. 単独の身体所見として、腸音の異常の診断的意義を示すエビデンスはきわめて限られている。
  1. 腸音の異常だけで、診断根拠を得ることは困難である。
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 腹部のあらゆる症状に対して、非侵襲的な検査である腸音の聴取は適応となり得る。
  1. 腹痛や消化器症状を有する患者の身体診察では必ず腸音を聴取する。腸音のほとんどは胃で発生する。次いで大腸、小腸の順となる[1]
  1. 腸音の異常の診断的意義は、腸閉塞(機械性イレウス)に限られ、病歴やその他の所見との総合的な判断となる[2]。教科書的には、特徴的な腸音異常は腸閉塞(機械性イレウス)での金属音(high pitched)、麻痺性イレウスでの腸蠕動音の低下である[3]
  1. 麻痺性イレウスのリスクが高い患者のモニタリングとして、腸音の変化を知ることは有用かもしれない[4]
  1. 腸音低下もしくは、消失の判断には、少なくとも2分の聴診が必要と教科書的にはいわれる[5][6]
問診・診察のポイント  
 
  1. 身体所見をとる順番は、視診、聴診、打診、触診の順番である[6]
  1. 腹部に物理的な刺激が加わると腸音の変化が起きる可能性がある[6]
  1. 腸閉塞(機械性イレウス)の診断において、視診での腹部膨隆、聴診での腸音の異常は有用である可能性がある[2]
 
  1. 腹痛があり、腸閉塞を疑う患者では、腸音の異常が診断に寄与するという限定的なエビデンスがある(推奨度2O)(参考文献:[2]
  1. 1,333人の急性腹痛患者の前向き研究では、急性小腸閉塞の診断で最も効果的な徴候は、以前の開腹術(相対危険度[RR]= 12.1)と疝痛発作(一定の痛みに対して)(RR = 2.4)であった。最も効果的な身体所見は、腹部の膨満(RR = 13.1)と異常な腸音(RR = 9.0)であった。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
本村和久 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:大滝純司 : 特に申告事項無し[2025年]

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腸音異常

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