筋性防御 :トップ    
監修: 大滝純司 北海道大学大学院
矢吹拓 国立病院機構栃木医療センター 内科

概要

所見のまとめ:
  1. 筋性防御(guarding)とは、腹部触診時に腹筋の緊張によって抵抗が発生する身体所見である。随意的な抵抗と不随意的な抵抗がある。前者は不安や緊張によるもので病的意義は乏しく、後者は内臓疾患の炎症が腹壁まで及び腹膜炎を呈していることを裏づける身体所見である。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 腹膜炎を来す疾患のなかには緊急手術が必要なものがある。消化管穿孔、虫垂炎、胆嚢炎、子宮外妊娠などの緊急疾患を想定しながら診察、精査、治療を行う。 エビデンス 
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 筋性防御を含めた腹膜刺激症状を呈している腹痛患者は、全身状態を考慮しながら外科医の管理下での入院精査・治療を検討する。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 )
  1. 筋性防御は腹膜炎に対して比較的特異度が高く、陽性尤度比は2.6との報告がある。所見が陽性の場合は、 虫垂炎 、 消化管穿孔 、 胆嚢炎 、 腸閉塞 、婦人科疾患などの腹膜炎を来す疾患を念頭に、バイタル・全身状態に注意しつつ速やかに原因精査、治療を進めていく必要がある。腹膜炎を疑う患者では、腹部診察で筋強直、筋性防御、腹壁圧痛テストなどを確認する。  症例  症例 
  1. 筋性防御を評価した際には、反跳痛や打診での痛み(percussion tenderness)、heel drop テスト、咳嗽テストなどの腹膜炎を示唆する身体所見を確認する。多角的に確認するとよいかもしれない。また、Carnett徴候は、陽性尤度比が低いため、陽性の場合には腹壁由来の疼痛を示唆するかもしれない。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

筋性防御があり、腹膜炎が示唆される患者での評価例
  1. 筋性防御の所見があり、腹膜炎が示唆される患者での原因検索のために必要な検査項目。
○ 症状、鑑別疾患に基づき、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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著者校正/監修レビュー済
2016/08/19


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