多尿 :トップ    
監修: 山中克郎 諏訪中央病院
前川道隆 藤田保健衛生大学 坂文種報徳會 腎臓内科

概要

症状のポイント:
  1. 多尿は1日尿量が3,000mlを超す状態を指す。
  1.  頻尿 や夜間尿と区別するために、24時間尿量の測定が望ましい。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 原因疾患によらず、血圧低下、脱力や意識レベル低下など体液欠乏・電解質異常による症状がある場合は、入院のうえ、細胞外液の迅速な補充、電解質異常の補正が必要である。他に、糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧症候群の場合は緊急対応が必要である。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 多尿を生じる原因疾患ごとに治療・対応を行う。
  1. 水制限、点滴加療などは、間違った診断に治療をすると、ともすれば症状の悪化を来すこともある。
  1. 遷延する塩類利尿(塩類喪失症候群/塩類喪失性腎症)では鉱質コルチコイドの投与が奨められるかもしれない。 エビデンス 
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧症候群、尿崩症を疑う場合は、内分泌内科等へコンサルトする。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 病態から、自由水の排泄が亢進する水利尿、何らかの浸透圧物質により自由水・塩類がともに喪失する溶質利尿(浸透圧利尿)に分けられる。 エビデンス 
  1. 外来診療では糖尿病の頻度が多い。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

多尿の原因疾患を特定するための検査例(初診時)
  1. 多尿からの体液喪失による血圧低下、頻脈、起立性低血圧、体重減少、脱力、意識レベルの低下に注意する。
  1. 糖尿病や悪性腫瘍の既往、現在使用している薬剤(利尿薬、活性型ビタミンD製剤、炭酸リチウムなど)を確認する。急性腎不全、尿路閉塞解除後の利尿期は経過から自明であることが多い。
  1. 多尿による電解質異常、腎機能障害の有無の確認と併せて、多尿の原因疾患を特定するための検査を行う。
  1.  頻尿 や夜間尿と区別するため、24時間蓄尿検査による正確な評価が望ましい。
○ 多尿の場合、鑑別診断に基づき下記の検査を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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多尿診断のアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01