持続勃起症 :トップ    
監修: 力石辰也 聖マリアンナ医科大学
佐々木春明 昭和大学 泌尿器科

概要

疾患のポイント:
  1. 「性的刺激・性的興奮と無関係である勃起が4時間を超えて持続している状態」と定義される。①虚血性持続勃起症、②非虚血性持続勃起症、③stuttering――に分類される。
  1. 虚血性持続勃起症は、陰茎海綿体からの流出が障害され、静脈血が停留した状態であり、組織が低酸素、アシドーシスに陥った状態である。視診で完全勃起の状態であり、触診でカチカチの陰茎を認め、時間経過とともに増強する疼痛を伴う。
  1. 非虚血性持続勃起症は、海綿体動脈またはその分枝が破綻し、海綿体洞に開口した状態である。つまり、海綿体動脈と海綿体洞のシャント状態である。触診上陰茎は柔らかい。通常の60~70%程度の勃起状態である。
  1. Stutteringは、鎌状赤血球症の患者にみられる疼痛を伴う不随意の繰り返される持続勃起である。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 触診でカチカチの陰茎を認め、時間経過とともに増強する疼痛を認めた場合は、ただちに泌尿器科医に連絡する。ただちに治療を行う必要がある。
 
診断:
  1. 虚血性持続勃起症は4時間を超える場合には何らかの緊急処置が必要であることから、非虚血性持続勃起症との鑑別が重要である。<図表><図表><図表>
  1. 陰茎海綿体血液ガス分析を行い、虚血性持続勃起症と非虚血性持続勃起症の鑑別診断を行う。カラードプラエコー検査を行い、陰茎海綿体内に血流があるかどうかを検索する。<図表>
  1. 虚血性持続勃起症:<図表>
  1. 非虚血性持続勃起症:<図表>
 
原因の評価:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

非虚血性持続勃起症との鑑別のための評価例
  1. 陰茎海綿体の血液が動脈性か静脈性かを鑑別する。
  1. 最も重要なのは陰茎海綿体血液ガス分析である。
  1. 虚血性持続勃起症では、静脈血と類似の値を示す。
  1. 非虚血性持続勃起症では、動脈血と類似の値を示す。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

持続勃起症の鑑別
治療方針
虚血性持続勃起症
非虚血性持続勃起症
著者校正/監修レビュー済
2016/08/19