脳動静脈奇形 :トップ    
監修: 甲村英二 神戸大学大学院医学研究科外科系講座脳神経外科学分野
花北俊哉 斉藤延人 東京大学 脳神経外科学

概要

疾患のポイント:
  1. 脳動静脈奇形(arteriovenous malformation、AVM)は、脳実質内の拡張した動脈と静脈からなる先天性の異常集塊であり、このナイダスと呼ばれる脆弱な血管塊を介して直接静脈へと還流する脳動静脈シャントが病変の主体である。
  1. 脳動静脈奇形(AVM)は、先天性の疾患とされ出血発症で見つかることが最多で、次いでけいれん、慢性頭痛で見つかることが多い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 通常のMRI、CT検査によっても拡張した異常血管などを指摘できることが多いが、出血発症例で小さな病変では、血腫の圧迫によりナイダスが描出されないこともあるため、血管の評価は、CTAもしくはMRAで行う必要がある。代表的なMRI所見としては、honey comb signと呼ばれるflow voidの集簇が認められる。
  1. 脳動静脈奇形の代表的なシェーマ:<図表>
  1. 脳動静脈奇形(MRI画像):<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 予後:
  1. 初回出血による死亡率は10~30%、重篤な神経学的合併症を伴う確率は10~20%あるとされている。 エビデンス 
  1. 出血率は年間3~6%とされており、出血後最初の1年間は出血率が高くなる。生涯出血率は(105-患者年齢)%の近似式で表される。非出血発症例では、出血発症例に比べて出血率は低いとされる。 エビデンス 
  1. 重症度:
  1. 重症度に関しては、現在臨床の場で広く採用されている分類としては、Spetzler-Martin分類が存在する。 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. AVM・脳卒中が疑われた場合、頭部CT、MRIで頭蓋内精査を行う。
  1. 単純CT所見では、等〜高吸収域の信号、石灰化を認めることが多く、頭痛を訴える症例などでは頭蓋内出血の有無に注意する。単純MRI所見では、T2-高信号撮影で特徴的な“honey comb” signを認めることが多い。
○ AVM・脳卒中が疑われた場合1)を評価する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

Spetzler-Martin分類
脳動静脈奇形の代表的なシェーマ
脳動静脈奇形(MRI画像)
著者校正済:2016/08/19
現在監修レビュー中