今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 栁内 秀勝 国立国際医療研究センター 国府台病院 糖尿病・内分泌代謝内科

監修: 野田光彦 国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・代謝・内分泌内科

著者校正/監修レビュー済:2024/05/15
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。
  1. 症例2例を加筆した。

概要・推奨   

  1. メトホルミン内服中に乳酸アシドーシスを発症した症例に多く認められた特徴としては、腎機能障害、脱水、シックデイ、過度のアルコール摂取、心血管・肺機能障害、手術前後、肝機能障害、高齢者などが挙げられる。高齢者だけでなく、比較的若年者でも少量投与でも、上記の特徴を有する患者で、乳酸アシドーシスの発現が報告されている。経口摂取が困難な患者や寝たきりなど、全身状態が悪い患者には投与しないこと大前提である(推奨度1)
  1. 乳酸アシドーシス患者の血圧維持を図るためにアドレナリン、ノルアドレナリンは使用せず、ドパミン、ドブタミンを使用することが推奨される(推奨度2)
  1. メトホルミンによる乳酸アシドーシスの治療に重炭酸透析は有効である(推奨度2)
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  1. ビタミンB1欠乏による乳酸アシドーシスの治療には100mg以上のビタミンB1の静脈注射が必要である(推奨度1)

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
栁内 秀勝 : 講演料(持田製薬(株))[2024年]
監修:野田光彦 : 特に申告事項無し[2024年]

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