今日の臨床サポート

うつ病(小児科)

著者: 平岩幹男 Rabbit Developmental Research

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2020/07/03
参考ガイドライン:
  1. アメリカ精神医学会(APA)、日本精神神経学会:DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル、2014
  1. 世界保健機関(WHO):ICD-11、2018
(ただし精神障害の診断書をはじめとする行政文書での診断名や疾患コードはICD-10が用いられている。)
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 小児においてもうつ病が存在することを意識して診療にたる
  1. 意欲の低下や感情のコントロール(特に悲しみ)がうまくいかない場合にはうつ病以外にも社会経済的困難も考える
  1. 初診時の診断は、治療経過とともに変化する(例えば双極性障害)ことがある
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
平岩幹男 : 未申告[2021年]
監修:五十嵐隆 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 従来よりも小児のうつ病は多いと考えられるようになったこと、初期にはうつ病に見えても、最終的には双極性障害と診断される例があること、発達障害、特に知的障害を伴わない自閉症スペクトラム障害に併発した場合には診断が必ずしも容易ではないことを踏まえ、改訂を行った。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 古典的には、うつ病とは、ほとんど毎日の抑うつ気分、興味、喜びの著しい減退などの症状が2週間以上継続することを特徴とする精神科疾患である。小児期では朝起きられない、いろいろなことが面倒になるなどの意欲の減退や、突然悲しくなるなど特に負の感情のコントロールが難しい、他人と話すことが難しいなどの精神症状のほか、後述の睡眠や生活リズム、食欲の変化などもしばしば見られる。
  1. うつ病は小児でも実際には日常臨床で遭遇しうる疾患であるが(自験例では6歳が最も低年齢診断例)、小児期にうつ病が存在するという事実そのものが知られているとはいえないため、診断はもとより、意欲の低下に対して「気合い」や「根性」などの精神論が振りかざされ、適切な対応が行われていない場合がしばしば見受けられる。わが国での正確な思春期のうつ病の有病率は知られていないが、米国での報告などでは1,000人あたり20~50人と考えられており決して少ない疾患ではない。大うつ病のDSM-5による診断基準を掲げた。<図表>
  1. うつ病はいわゆる大うつ病だけではなく、古典的なうつ病(いわゆるメランコリー親和型:憂うつ気分が持続する)のほかに、最近では特定の場面や状況でうつ症状を呈し、社会生活上の困難を来す「新型うつ病」も知られるようになった。しかし疫学、診断、治療については、わが国では一般的とされる明確な基準はない。また従来躁うつ病として知られていた双極性障害もうつ病より頻度は低いが、見逃されたりうつ病として不適切な治療(双極性障害の場合には後述のSSRIやSNRIの投与は推奨されていない)を受けていたりすることもある。
  1. 自閉症スペクトラム障害を中心とした発達障害を抱える子どもたちではうつ病の罹患頻度が高いことが知られている。うつ病を契機として発達障害の診断を受ける場合もある。自閉症スペクトラムではコミュニケーションがうまく取れないことや年齢に比べて対人関係技能が低いことがあり、そのために診断されていない場合もある。<図表>
問診・診察のポイント  
  1. うつ病に罹患している場合、適切にインタビューが取れるとは限らない。とくに意欲の低下が見られているときには、どのように質問しても答えが返ってこないような場合もあり、診断に迫るというよりも、まずは本人との関係性をいかに築くかが重要になる。しかしながらすでに自殺企図や希死念慮が強いことがわかっている場合には、まずは入院をはじめとして安全の確保が必要である。社会資源の問題(児童精神科の不足、特に児童精神の入院病床は極めて限られている)から、理想的な対応ができない場合には、初期対応として睡眠導入剤などを使用する場合もある。

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