今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 田中英高 OD低血圧クリニック田中

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2024/09/04
参考ガイドライン:
  1. 日本小児心身医学会:小児起立性調節障害診療ガイドライン改訂第3版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 日本小児心身医学会編『小児起立性調節障害診療ガイドライン』が改訂されたので(2023年)、加筆した。
  1. 当ガイドラインは、医師だけでなく医療スタッフ、教育委員会、患者家族の会など、職種を問わず起立性調節障害に関わる多くの方からの意見を集約し作成された。子ども・家族ガイドも充実された。CQ 形式が採用され、重要な臨床課題について現状におけるエビデンスがまとめられている。しかし診断治療についての大幅な変更はなかった。
  1. また、以下について加筆した。
  1. 起立性調節障害の症状がある初診患者の3~4割に神経発達症を伴っている。疑いがあれば早期に発達外来に繋ぐ。
  1. 子どもの健康調査QTA30の利用により子どもの身体的問題、精神状態、学校ストレス、家庭ストレスの具体的な問題点と、その危険度が判定できる。

概要・推奨   

  1. 起立性調節障害(OD)とは、立ちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の1つである。
  1. 起立に伴う循環動態の変化に対する生体の代償的調節機構(循環血液量、心拍出量、末梢血管特性、脳循環調節、これらを調節統合する自律神経機能)が破綻して発症し、脳循環の低下による症状が出現する。
  1. 立ちくらみ、失神、動悸、朝起き不良、倦怠感、頭痛、食欲不振、気分不良の症状が少なくとも3つ以上、1カ月以上持続する。2つ以上でも程度が強い場合には疑う。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 起立性調節障害(OD)とは、立ちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の1つである。
  1. 起立に伴う循環動態の変化に対する生体の代償的調節機構(循環血液量、心拍出量、末梢血管特性、脳循環調節、これらを調節統合する自律神経機能)が破綻して発症し、脳循環の低下による症状が出現する。
  1. 心理的ストレスによって悪化する心身症である。
  1. 好発年齢は10~16歳、有病率は小学年の約5%、中学生の約10%。厚生科学研究の調査では、一般小児科を受診する10~15歳の6.0%を占め、小児慢性疾患では最も多い。
  1. 女子は男子の1.5~2倍。 約半数に遺伝傾向を認める。
  1. 主たる病態は、起立に伴う循環動態の変動に対する代償機構の破綻であるが、その成因として、過少あるいは過剰な自律神経活動、長期の身体活動性低下によって生ずる脱抗重力作用(デコンディショニング)、概日リズム変調、水分の摂取不足、精神的ストレスが関与する。また本病態と遺伝子多型との関連が報告されている[1]
  1. 起立性調節障害(OD)の約半数に不登校が併存し、また不登校の3~4割にODを伴うことから、診断・治療においては心身医学的なアプローチが必要である。
  1. 日本小児心身医学会から、一般医家向けに『小児起立性調節障害診療ガイドライン』が、子どものこころ専門医向けに『専門医向け小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン』[5]が発行されている。前著は、2023年に改訂された。
問診・診察のポイント  
  1. 立ちくらみ、失神、動悸、朝起き不良、倦怠感、頭痛、食欲不振、気分不良の症状が少なくとも3つ以上、1カ月以上持続する。2つ以上でも程度が強い場合には疑う。

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文献 

Nakao R, Tanaka H, Takitani K, Kajiura M, Okamoto N, Kanbara Y, Tamai H.
GNB3 C825T polymorphism is associated with postural tachycardia syndrome in children.
Pediatr Int. 2012 Dec;54(6):829-37. doi: 10.1111/j.1442-200X.2012.03707.x. Epub 2012 Nov 21.
Abstract/Text AIM: Postural tachycardia syndrome (POTS) is one of the most frequent forms of chronic orthostatic intolerance in children and adolescents. The aim of the present study was to examine the influence of a genetic background on POTS.
METHODS: A total of 96 children and adolescents with orthostatic dysregulation were studied. The polymorphism of the G protein β3 subunit (GNB3) C825T and G protein α subunit (GNAS1) T131C of genes encoding components of the autonomic nervous system were determined and compared with circulatory responses to active standing.
RESULTS: In the GNB3 gene C825T polymorphism, the CT and TT genotype had a significant lower supine heart rate and a larger increase of heart rate by standing than the CC, associated with evaluated power of the high-frequency component of heart rate variability. According to the criteria of the Japanese clinical guidelines, 48 children were diagnosed as POTS and 30 were as normal responder with somatoform disorder (SD). In GNB3 C825T polymorphism, the TT genotype was more frequently found in the POTS group (45.8%) than in the SD group (20.0%; P = 0.036) [corrected]. In the GNAS1 T393C, the genotype frequencies for the T393C polymorphisms of GNA1 did not differ significantly between the groups.
CONCLUSION: The gene polymorphisms GNB3 C825T might be a risk factor for POTS through the enhanced vagal withdrawal of the heart in children and adolescents.

© 2012 The Authors. Pediatrics International © 2012 Japan Pediatric Society.
PMID 22882749
田中英高:小児起立性調節障害 最新の知見 小児起立性調節障害の新しいサブタイプに関する研究、自律神経、2012; 49; 203-205.
日本小児心身医学会起立性調節障害ワーキンググループ:小児起立性調節障害診療ガイドライン改訂第3版、子どもの心とからだ、2023; 32; 42-87.
数間 紀夫, 数間 雅子:起立性調節障害の診断基準症状項目とQTA30の身体症状項目の比較、埼玉県医学会雑誌、2023; 57; 194-198.
日本小児心身医学会編:小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン 心身医学会ガイドライン集改訂第2版、南江堂、2015年.
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田中英高 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:五十嵐隆 : 特に申告事項無し[2024年]

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起立性調節障害(小児科)

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