今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 村林奈緒 浜松医科大学 生殖周産期医学講座

監修: 金山尚裕 静岡医療科学専門大学校

著者校正/監修レビュー済:2025/02/26
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン産科編2023
患者向け説明資料

改訂のポイント
  1. 『産婦人科診療ガイドライン産科編2023』に基づき、以下の変更・加筆を行った。
  1. 抗Rh(D)抗体陰性妊婦について、抗D免疫グロブリンを投与する対象に若干の変更があった。
  1. 自然流産・人工妊娠中絶について妊娠週数の制限が削除された。
  1. 胞状奇胎手術後、双胎一児死亡が加わった。
  1. HBs抗原陽性が判明した場合について、「B型高HBV-DNAの妊婦は、妊娠28週から分娩までテノホビルを投与する」が加わった。
  1. 梅毒に対し抗菌薬治療を行った後の管理方法に変更があり、「4週間ごとに梅毒トレポネーマ抗体とRPR法の同時測定を行い、治療効果を判定する」となった。
  1. HIVスクリーニング検査陽性の確認検査法が変更となり、「IC法によるHIV-1/2抗体確認検査およびHIV-1核酸増幅検査を同時に実施する」となった。
 

概要・推奨   

  1. 定期的に妊婦健診を行い、母体および胎児の異常の早期発見に努める(推奨度1)

まとめ 

まとめ  
  1. 妊婦健康診査(妊婦健診)は、1965年制定の母子保健法に基づき、すべての妊婦がこれを受けるように勧められている。
  1. 定期的(初診~11週: 概ね3回、12~23週 :4週間ごと、24~35週 :2週間ごと、36~40週: 1週間ごと)に行い、母児の状態を評価する。
  1. 体重・血圧測定、尿糖・尿蛋白検査、浮腫(体重推移)の評価、胎児心拍確認、子宮底長測定(16週以降)を行う。
  1. 切迫流早産、糖代謝異常、妊娠高血圧症候群、胎盤位置異常、胎児異常(発育不全、胎位、羊水量など)、胎児機能不全の早期発見に努める。
  1. 41週以降は週2回以上、胎児well-being評価を含む健診を行う。
 
妊婦健診の実施項目と推奨レベル

参考文献:
日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン産科編2023、p1~7

出典

著者提供

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
村林奈緒 : 企業などが提供する寄付講座(医療法人社団俵IVFクリニック)[2024年]
監修:金山尚裕 : 特に申告事項無し[2024年]

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