今日の臨床サポート

副鼻腔嚢胞

著者: 柳清 聖路加国際病院 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2016/07/21
患者向け説明資料

概要・推奨   

疾患のポイント:
  1. 副鼻腔嚢胞とは、副鼻腔に嚢胞が生じ、骨壁を圧排し、眼球変位、複視、頬部腫脹などをきたす状態である。発生の機序は粘膜の肥厚や粘液腺の拡張など粘膜の慢性炎症、手術を含む外傷などにより固有鼻腔との交通路の閉塞により生ずる。
  1. 発生原因により、原発性と続発性に分類される。日本では術後性上顎洞嚢胞の発生頻度が高いため、上顎洞が最も多く(78%)、次に前頭洞(10%)、篩骨洞(7%)、蝶形骨洞(5%)の順になる。
 
診断:
  1. 眼球変位、複視、頬部腫脹などを訴える患者をみたら副鼻腔嚢胞を疑い、CT、MRIによる画像診断を行う。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
柳清 : 未申告[2021年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2021年]

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 副鼻腔嚢胞発生の機序は粘膜の肥厚や粘液腺の拡張など粘膜の慢性炎症、手術を含む外傷などにより固有鼻腔との交通路の閉塞により生ずる。
  1. 副鼻腔嚢胞は原発性と続発性に大別される。
  1. 原発性嚢胞は原因となる明らかな既往症を持たないものである。
  1. 続発性嚢胞は誘因となる手術や外傷の既往があり、それに続発したと思われるものを指す。
  1. 嚢胞は貯留液の性状により、細菌感染を伴わない粘液嚢胞(mucocele)と細菌感染を伴う膿嚢胞(pyocele)に分けられる。
  1. 前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の各副鼻腔に発生する。さらに各副鼻腔の境界部に発生する複合タイプや同時に複数の副鼻腔に発生するタイプ、そして両側性に発生するものもある。
  1. 発生頻度は欧米では前頭洞に最も多く(60~65%)、篩骨洞(20~25%)、上顎洞(10%)、蝶形骨洞(1~2%)の順になる。
  1. 日本では術後性上顎洞嚢胞の発生頻度が高いため、上顎洞が最も多く(78%)、次に前頭洞(10%)、篩骨洞(7%)、蝶形骨洞(5%)の順になる[1]
  1. 後部副鼻腔(後篩骨洞や蝶形骨洞)に発生すると視力障害を来すので、その場合、緊急手術が必要になる。 症例 
  1. いわゆる副鼻腔嚢胞とは別に副鼻腔の粘膜下に粘液が貯留する粘膜嚢胞がある。 解説 
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 鼻閉、鼻汁、嗅覚障害の有無

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