今日の臨床サポート

鼻骨骨折・眼窩壁骨折

著者: 鴻信義 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2022/02/16
患者向け説明資料

概要・推奨   

鼻骨骨折:
  1. X線画像検査で大方の骨折は診断が可能である。
  1. 受傷後7~10日程度であれば、局所麻酔下にAsch鼻骨整復鉗子などを用いて非観血的に徒手整復する。
  1. 受傷後10日を経過すると、骨性癒着などにより徒手整復が困難になるため、この時期以降は観血的に外鼻形成術を施行する。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
鴻信義 : 未申告[2022年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2022年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。

まとめ

疾患情報(疫学・病態)  
鼻骨骨折:
  1. 鼻骨骨折は顔面骨骨折でも最も頻度の高い骨折である[1]
  1. 外鼻形態の変貌のみならず、鼻出血や鼻閉、また嗅覚障害などを来す。
  1. 外鼻錐体の側方から右あるいは左に向かう骨折をlateral injury、また正面からの外力により生じる骨折をfrontal injuryとして区別する。
  1. lateral injuryの頻度が高い[2]
 
鼻骨骨折(lateral injury)

外鼻錐体の側方から右あるいは左に向かう骨折を認める

出典

img1:  著者提供
 
 
 
鼻骨骨折(frontal injury)

正面からの外力により骨折が生じている

出典

img1:  著者提供
 
 
 
眼窩壁骨折:
  1. 眼窩壁骨折は、眼窩前方からの鈍的外力が眼窩内容に伝播し眼窩内圧が上昇した結果生じる。
  1. 眼窩内容が副鼻腔内に逸脱し、複視や眼球運動障害、眼球陥凹などを来す[3][4]
  1. 広い範囲で眼窩内容が逸脱する吹き抜け骨折と、狭い範囲で逸脱する線状骨折があり、線状骨折では症状が強く、早期の治療が欠かせない[3]
  1. 骨折部位では眼窩底が最も多く、次いで内側壁に多いが、眼窩底と内側壁に同時に骨折が生じることもある。
  1. 眼窩底では眼窩下神経管・溝領域が最も脆弱であり、典型的には同部で断裂した骨片が内側では眼窩内側壁下端に付着し、ここを中心として下方への回旋・偏位を来す。
  1. 孤立性に、あるいはLe Fort型など他の顔面骨折と合併して生じるが、孤立性骨折として発生する場合が多い。
 
眼窩吹き抜け骨折

左眼窩底が吹き抜けており、眼窩内組織が上顎洞内に突出している

出典

img1:  著者提供
 
 
 
眼窩線状骨折

右眼窩底に線状の骨折を認める

出典

img1:  著者提供
 
 
 
眼窩内側壁骨折

左眼窩内側壁に骨折を認め、眼窩内組織が篩骨洞内に突出している

出典

img1:  著者提供
 
 
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 受傷の日時や経緯

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