今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 櫻井博理 山形大学医学部 歯科口腔・形成外科学講座

著者: 飯野光喜 山形大学医学部 歯科口腔・形成外科学講座

監修: 近津大地 東京医科大学

著者校正/監修レビュー済:2022/07/20
参考ガイドライン:
日本口腔外科学会 :口腔顎顔面外傷 診療ガイドライン2015年改定版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、処方について修正を行った

概要・推奨   

  1. 顎顔面外傷は、交通事故、転倒、転落、スポーツ、殴打など種々な原因で生じるもので、 受傷部位により顔面の軟組織損傷(顔面皮膚や口腔粘膜の損傷)、歯および歯周組織損傷(歯の破折、脱臼)、顎顔面骨損傷(上顎骨や下顎骨などの骨折)に大別される。

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 顎顔面外傷の原因は軽微な外力によるものから、転倒、転落、交通事故、作業事故などさまざまである。
  1. 交通外傷や転落事故などの高エネルギー外傷では、顔面に高度な軟組織損傷や多発骨折がみられるばかりでなく、身体各部の損傷を合併していることもある。
  1. 早急な全身の評価と局所の診断、それに引き続く治療方針の策定が必須となる。
  1. 顎顔面の単独の外傷と思われる場合も、常に種々の合併損傷の可能性を念頭に置き、身体所見の把握はもちろん、症状の変化に注意し局所の治療にあたる必要がある。
  1. 顎顔面骨折の部位別頻度としては下顎骨骨折(約70%)、上顎骨骨折(約10%)、頬骨骨折(約5%)、鼻骨(約1%未満)である[1][2][3][4]
  1. 男女別では男性に多く、口唇や舌などの軟組織、または歯と歯槽骨に限局した損傷の半数は、10歳未満の小児の転倒によるものである。
問診・診察のポイント  
問診
  1. 受傷時の状況の確認(可能な限り本人に、受傷機転、外力の強さ、方向など)

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文献 

市川健司,志賀浩二ほか:顎顔面骨折855例の臨床統計的研究.日口外誌 1996;42:1218-1220..
秋月弘道,吉田広ほか:顎・口腔領域の外傷に関する臨床的統計考察.日口外誌 1987;33:1357-1362..
田中信幸,田代貴之ほか:顎顔面骨折の臨床的検討―特にアンケート調査による処置法の検討.日口外誌 1992;41:708-713..
小野富昭,和気富士夫ほか:当科における顎顔面に関する臨床的検討(第一報).臨床的観察.日口外誌 1988;34:2282-2288..
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
櫻井博理 : 特に申告事項無し[2024年]
飯野光喜 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:近津大地 : 特に申告事項無し[2024年]

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顎顔面外傷

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