今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 常深祐一郎 埼玉医科大学 皮膚科

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2024/10/16
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、下記の点を加筆・修正した。
  1. 疫学調査データを更新した。
  1. 記載の表現等を改めた。
  1. 記載内容の適切な項目への移動や項目名の見直しを行った。

概要・推奨   

  1. 頭部白癬の診断に際しては鏡検を行うことを強く推奨する(推奨度1
  1. 頭部白癬を疑う場合、真菌培養を行うことを強く推奨する(推奨度1)
  1. 頭部白癬の患者には、経口抗真菌薬による治療が強く勧められる(推奨度1)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 頭部白癬とは、白癬菌の毛包、毛および被髪頭部皮膚への感染症である。
  1. 2011年の疫学調査によると皮膚科外来初診患者のうち、白癬が8.3%であり、白癬のうち0.54%が頭部白癬であった[1][2]
  1. 2021年の疫学調査では、白癬のうち0.58%が頭部白癬であった[3]
  1. 小児や児童に好発し、さらに成人にも生じるため、どの年齢、性別にも起こり得る疾患である。
  1. 自分の足白癬や爪白癬よりの感染のほか、家族や友人、コンタクトスポーツの相手など他人からの感染、動物や土壌からの感染もある。
  1. 湿疹などと誤診してステロイド外用を行うと悪化する。
問診・診察のポイント  
  1. 頭部を視診する。頭髪をかき分けて皮膚や毛包をよく観察する。毛包内に毛髪が詰まった黒点も注意して探す。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
常深祐一郎 : 講演料(アッヴィ合同会社,エーザイ(株),大塚製薬(株),ファイザー(株),科研製薬(株),佐藤製薬(株),サノフィ(株),沢井製薬(株),マルホ(株))[2024年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(サノフィ(株),日本イーライリリー(株),アッヴィ合同会社,協和キリン(株))[2024年]

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