今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 藤田拓司 医療法人拓海会 神経内科クリニック

監修: 和田忠志 ひだまりホームクリニック

著者校正/監修レビュー済:2017/01/20
患者向け説明資料

概要・推奨   

ポイント:
  1. 在宅人工呼吸管理には非侵襲的陽圧換気法(noninvasive positive pressure ventilation、NPPV)も含まれるが、本稿では気管切開・人工呼吸管理(tracheostomy positive pressure ventilation、TPPV)について記載する。
  1. 長期入院が困難な現在の医療情勢では、人工呼吸管理を受けている患者の主な療養場所は病院から自宅へ移ってきている。
  1. 気管切開・人工呼吸管理を受けながら自宅で療養している人は3,000人以上と推定され、筋萎縮性側索硬化症患者などの神経難病患者が多い。
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  1. 吸引器、バッグ・バルブマスク(アンビュー・バッグ)を準備する。可能ならば、SpO2モニターも準備する。(2014年度の診療報酬改定で医療機関が準備することとなった)
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まとめ 

まとめ  
  1. 在宅人工呼吸管理には非侵襲的陽圧換気法(noninvasive positive pressure ventilation、NPPV)も含まれるが、本稿では気管切開・人工呼吸管理(tracheostomy positive pressure ventilation、TPPV)について記載する。
  1. 長期入院が困難な現在の医療情勢では、人工呼吸管理を受けている患者の主な療養場所は病院から自宅へ移ってきている。
  1. 気管切開・人工呼吸管理を受けながら自宅で療養している人は3,000人以上と推定され、筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis、ALS)患者などの神経難病患者が多い。
  1. 診療を担当する医師は人工呼吸器の管理の一環として気管カニューレや回路交換など直接関与する以外に、呼吸理学療法や訪問看護に対する指示などのコーディネーターとしての役割も期待されている。
  1. 24時間体制が求められるが、通常の在宅療養支援診療所(在支診)であれば対応可能である。
  1. 訪問看護ステーション、介護事業所との協働は必須である。
  1. ケアマネジャーなどのマネジメントを担当する人は重要な役割を持つ。マネジャーは、基礎資格が介護系職種であることが多く、医師はマネジャーに対して医療的な内容を含めてサポートする必要がある。
  1. 診療所が在宅人工呼吸管理を行う際には、緊急入院やレスパイトケア入院の受け入れ先としても病院との連携は重要である。
  1. 保険診療点数では在宅人工呼吸指導管理料(2,800点/月)が算定できる。<図表>
  1. 使用する呼吸器によって、陽圧式人工呼吸器(7,480点/月)、人工呼吸器(6,480点/月)、陰圧式人工呼吸器(7,480点/月)が加算される。外部バッテリーなどのコストも診療報酬に設定されている。(2016年度改訂の診療報酬に基づく)<図表>
  1. 療養期間は数年を超えることも少なくなく、5年程度は療養環境が維持できるようなプランを考える。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
藤田拓司 : 未申告[2024年]
監修:和田忠志 : 未申告[2024年]

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気管切開・人工呼吸器装着者の管理(在宅医療)

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