今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 荒井康之 生きいき診療所・ゆうき

監修: 和田忠志 ひだまりホームクリニック

著者校正/監修レビュー済:2022/04/13
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った。
  1. COVID-19への対応について加筆した。
  1. 入院関連機能障害などの近年の知見を追加した。

概要・推奨   

  1. 治療方針の決定に当たっては、患者・家族に積極的に関わってもらう。
  1. 治療は、原因となった感染症の標準的な治療が基本となるが、患者の状態(もともとの疾患・障害等も含む)、療養環境、看護・介護の状況などに応じて、必要な治療の追加・変更を行うことも多い。
  1. 在宅の治療では、訪問看護師や訪問介護など、多職種で支えることになる。円滑な連携体制が必須である。
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まとめ 

まとめ  
  1. 在宅では、入院とは療養環境が大きく異なり、常時医療者の管理下にあるわけではないことを意識して、対応する。
  1. まずは、できる限り感染症に罹患しないように、予防的に対応する。在宅療養中の患者の多くは、虚弱な状態にあり、肺炎(主に誤嚥性肺炎)、尿路感染症などに罹患しやすい。背景から、それぞれの疾患リスクを想定し、その予防的な対応が取れるよう、必要な知識や技能を、患者・家族・関わるスタッフに伝えておく。
  1. 罹患しても早期発見・早期対応ができる体制をとる。状態の変化は、家族・ケアに関わる介護職等によって、気づかれることが多い。早期発見の観察のポイントを、あらかじめ伝えておく。また、発見した時の対応方法を、あらかじめ打ち合わせておくと、家族・介護職等は慌てずに済む。
  1. 感染症に罹患した場合、治療方針の決定に当たっては、患者・家族に積極的に関わってもらう。同じ病状であっても、患者・家族の意向によって、自宅で治療を行うか、入院で行うのか、選択が異なることがある。患者によっては、看取る可能性を含んでも、在宅が良い(入院は避けたい)と考える可能性もある。患者・家族は、入院と在宅で、治療内容、期待される予後がどれだけ異なるのかが分からなかったり、自宅で診ることとなった場合の家族の負担がどれだけかをイメージできなかったりすることが多い。治療場所の選択の際には、できるだけ具体的に、入院と在宅と、それぞれの療養を説明することが重要となる。
  1. 在宅の治療では、訪問看護師や訪問介護など、多職種で支えることになる。円滑な連携体制が必須である。現在の病状、治療内容、今後の見込み、観察の注意点、状態悪化時の対応方法などを、具体的に伝えるようにする。状態像が短期間で変わることも多い。そのため、その都度、こまめな情報提供が必要である。

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オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
荒井康之 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:和田忠志 : 未申告[2024年]

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急性感染症対応(在宅医療)

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