今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 松井俊大 国⽴研究開発法⼈ 国⽴成育医療研究センター ⽣体防御系内科部 感染症科/小児がんセンター

監修: 具芳明 東京科学大学大学院医歯学総合研究科 統合臨床感染症学分野

著者校正/監修レビュー済:2021/07/07
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 「予防接種法施行令の一部を改正する政令」、「予防接種法施行 規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令」が施行され[1]、「予防接種法第5条第1項の規定による予防接種の実施について」の別添「定期接種実施要領」が改正されたため[2]、異なるワクチンの接種間隔の規定と、A類疾病、定期接種の部分を修正した。
  1. 「定期の予防接種等による副反応疑いの報告等の取扱いについて」(平成25年3月30日付け健発 0330 第3号・薬食発 0330 第1号厚生労働省健康局長、医薬食 品局長連名通知)[3]の一部変更に伴い、予防接種後の副反応疑い報告の調査票の変更についての部分を追記した。
  1. 「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について(勧告)」(平成 25 年6月14日健発 0614 第1号厚生労働省健康局長通知)[4]の一部改正に伴い、ヒトパピローマウイルスワクチンの情報提供についての部分を追記した。
  1. 日本小児科学会「知っておきたいワクチン情報」についての記載を追記した。
  1. 特別な人口(医療従事者、高齢者、造血細胞移植後、妊婦、小児、過去に予防接種を受けられなかった者、海外渡航予定者)に対する予防接種について記載を追記した。

概要・推奨   

  1. 予防接種とは、日本の予防接種法第1章において「疾病に対して免疫の効果を得させるため、疾病の予防に有効であることが確認されているワクチンを、人体に注射し、又は接種すること」と定義され、「伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために公衆衛生の見地から(中略)国民の健康の保持に寄与する」こと、「予防接種による健康被害の迅速な救済を図る」ことを目的としているとされている。これまでに、天然痘の根絶など多くの疾患の感染予防、発症予防、重症化の改善など、予後の改善に貢献してきた。これら予防接種で予防可能になった疾患はVaccine-preventable disease(VPD)と呼ばれているが、日本はワクチン制度の整備の遅れ(いわゆるワクチンギャップ)から先進国の中でVPDの発症者が多いことが知られていた。近年はHibワクチン、肺炎球菌ワクチンなどの定期予防接種化などにより、国内でもHibや肺炎球菌による侵襲性感染症などのVPDは減少してきていると報告されている。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
松井俊大 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:具芳明 : 研究費・助成金など(MSD(株))[2024年]

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