今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 氏家悠貴 岩手医科大学薬学部臨床薬学講座情報薬科学分野

監修: 中原 保裕 (有)ファーマシューティカルケア研究所

著者校正/監修レビュー済:2023/09/27
参考ガイドライン:
  1. 日本臨床腫瘍学会:がん免疫療法ガイドライン 第3版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 本稿は、2023年3月に刊行されたがん免疫療法ガイドライン第3版に沿った内容とした。
  1. 新たな免疫チェックポイント阻害薬として抗CTLA-4抗体薬であるトレメリムマブが承認された。また、2023年3月には抗PD-1抗体薬セミプリマブが承認されている。

概要・推奨   

  1. がん免疫療法は免疫細胞を活性化しがん細胞の増殖阻害を目指す治療法である。
  1. がん免疫療法の主流はCTLA-4阻害薬やPD-1/PD-L1阻害薬などの免疫チェックポイント阻害薬であり、本邦では8種類の免疫チェックポイント阻害薬が承認されている。
  1. がん免疫療法には免疫チェックポイント阻害薬のほかにエフェクターT細胞療法、がんワクチン療法、複合免疫療法などがある。
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総論 

総論  
  1. 2023年3月現在国内で承認されている「免疫チェックポイント阻害薬(抗CTLA-4、PD-1、PD-L1抗体)」には、抗CTLA-4抗体としてイピリムマブ: ipilimumabとトレメリムマブ: tremelimumab、抗PD-1抗体としてヒト型モノクローナル抗体のニボルマブ: nivolumabとセミプリマブ: cemiplimab、ヒト化モノクローナル抗体のペムブロリズマブ: pembrolizumab、抗PD-L1抗体としてヒト型モノクローナル抗体のアベルマブ: avelumab、アテゾリズマブ: atezolizumab、デュルバルマブ: durvalumabがある。
  1. 免疫チェックポイント阻害薬はT細胞に発現する免疫チェックポイント受容体であるCTLA-4やPD-1もしくはPD-1のリガンドであるPD-L1を標的として免疫抑制機能を解除することで、腫瘍に対する免疫応答を高める。
  1. 免疫チェックポイント阻害薬は、従来の細胞障害性抗がん剤とは異なり、直接腫瘍細胞を攻撃するメカニズムを持っていない。そのため、免疫細胞の活性化によって引き起こされる免疫関連有害事象(肺炎、大腸炎、甲状腺機能低下症、副腎機能不全、1型糖尿病など)の発現に注意が必要である。
  1. 単剤での効果は限定的であるため、既存の抗悪性腫瘍薬との組み合わせによる複合免疫療法が検討され、臨床試験が世界中で実施されている。
 

各論 

各論  
  1. 免疫チェックポイント阻害薬
  1. CTLA-4阻害薬: >詳細情報 
  1. PD-1阻害薬: >詳細情報  
  1. PD-L1阻害薬: >詳細情報 
  1. その他の免疫チェックポイント阻害薬
  1. 現在、LAG-3、TIM-3、TIGITなどが単独・抗PD-1/PD-L1抗体薬併用で臨床試験が進行中
  1. 共刺激分子に対するアゴニス卜抗体薬
  1. 現在、4-1BB、OX-40、CD27、CD40などの共刺激シグナルを惹起するタイプの抗体臨床試験が進行中
  1. がんワクチン療法
  1. 現在、下記の4種に分類できるが、いずれも開発中・臨床試験中であり保険が使えるワクチンはないが、自費で実施されるケースもある
  1. がんペプチドワクチン
  1. 腫痛細胞ワクチン
  1. 樹状細胞ワクチン
  1. その他のがんワクチン
  1. エフェクターT細胞療法 >詳細情報 
  1. がん細胞を直接的に攻撃するエフェクター細胞を患者由来末梢血や腫瘍局所から採取し、体外にて処理・増殖させ患者に輸注する療法。
  1. 非特異的エフェクター細胞輸注療法
  1. 標的抗原特異的エフェクターT細胞輸注療法
  1. 非自己細胞を用いた細胞療法
  1. サイトカイン療法: >詳細情報 
  1. 免疫チェックポイント阻害薬以外の免疫抑制阻害薬
  1. その他の免疫療法: >詳細情報 
CTLA-4阻害薬  
  1. イピリムマブ: ipilimumabは世界初の免疫チェックポイント阻害剤であり、2011年に米国FDA(食品衛生局)で承認されており、その後2015年に日本で承認されている。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
氏家悠貴 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:中原 保裕 : 原稿料(学研)[2024年]

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がん免疫療法(薬理)

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