今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 南場研一 北海道大学 眼科学分野

監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科

著者校正/監修レビュー済:2024/10/31
参考ガイドライン:
  1. 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会:サルコイドーシス診療の手引き 2023
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会の『サルコイドーシス診療の手引き 2023』を参考に以下について主に加筆した。
  1. 心臓限局性サルコイドーシスが臨床診断できるようになった。
  1. 経口ステロイド薬の投与開始量について明記した。
  1. 診断および治療アルゴリズムを更新した。

概要・推奨   

  1. サルコイドーシスとは全身の多臓器にサルコイド(肉芽腫)を形成する炎症性疾患であり、肺、眼、皮膚、心臓、神経系などに好発する。眼サルコイドーシスを含むサルコイドーシスは指定難病である。
  1. 慢性疾患であり寛解増悪を繰り返す。眼病変も慢性に経過することが多く、結果として併発白内障、続発緑内障、黄斑上膜、嚢胞様黄斑浮腫などの合併症がみられることが多い。
  1. 診断は日本サルコイドーシス学会が定める診断基準(2023年改訂)に従う()。
アカウントをお持ちの方はログイン
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧には

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. サルコイドーシスとは全身の多臓器にサルコイド(肉芽腫)を形成する炎症性疾患であり、肺、眼、皮膚、心臓、神経系などに好発する。
  1. 女性にやや多くみられ、好発年齢は20~30歳代と50~70歳代の2峰性である。
  1. 診断は日本サルコイドーシス学会が定める診断基準(2023年改訂)に従う[1]。全身のいずれかの臓器で壊死を伴わない類上皮肉芽腫が陽性の場合「組織診断群」、呼吸器、眼、心臓の3臓器中のうち2臓器以上において本症を強く示唆する臨床所見を認め、かつ、特徴的検査所見の5項目中2項目以上が陽性のものを「臨床診断群」とする。
  1. いまだに発症の原因は不明であるが、近年、病変部リンパ節内にアクネ菌Cutibacterium acnes あるいはアクネ菌DNAが発見されることから常在菌であるアクネ菌の関与が示唆されている。
  1. 眼病変も慢性に経過することが多く、結果として併発白内障、続発緑内障、黄斑上膜、嚢胞様黄斑浮腫などの合併症がみられることが多い。
  1. 慢性疾患であり寛解増悪を繰り返しながら、数年から十数年以上続く場合も少なくないが、個人差が大きい。発症後速やかに消炎し、その後再発のなく視力予後のよい症例も多いが、なかには、炎症が遷延し合併症のため長期の治療を要し、結果として視力予後の悪い症例もみられる。
  1. 眼サルコイドーシスを含むサルコイドーシスは指定難病であり、重症度3以上などの場合は申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。(令和6年4月1日施行
  1. 難病法に基づく医療費助成制度
  1. 肺サルコイドーシス
  1. 心臓サルコイドーシス
問診・診察のポイント  
  1. 現在、日本で最もぶどう膜炎の原因疾患として多い疾患である。したがってぶどう膜炎をみたら常にサルコイドーシスの可能性を考える必要がある。

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。

文献 

日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会:サルコイドーシス診療の手引き2023、克誠堂、2023.
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
南場研一 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:沖波聡 : 特に申告事項無し[2024年]

ページ上部に戻る

サルコイドーシス(眼科)

戻る