味覚障害(口腔外科) :トップ    
監修: 近津大地 東京医科大学
澤田真人 本山デンタルクリニック

概要

症状のポイント:
  1. 味覚障害は高齢者で顕著に増加する疾患であり、受診患者の約半数が高齢者である。原因疾患は多岐にわたり、以下のような鑑別疾患を持つ。
  1. 特発性味覚障害
  1. 亜鉛欠乏性味覚障害
  1. 薬剤性味覚障害
  1. 全身疾患性:(肝障害、腎障害、糖尿病、消化器疾患[消化管切除、炎症性腸疾患]甲状腺機能低下症)
  1. 口腔・唾液腺疾患:(舌炎、舌苔、唾液分泌障害)
  1. 心因性・精神疾患性:(うつ病、神経症)
  1. 中枢神経障害:(脳血管障害、聴神経腫瘍)
  1. 末梢神経障害:(真珠腫性中耳炎、中耳手術後、顔面神経障害、扁桃摘出術後、下顎臼歯抜歯後)
  1. 頭部外傷後
  1. 感冒後
  1. 風味障害(嗅覚障害・鼻閉)
 
原因評価へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 原因は多様であるが、多くの例で直接的あるいは間接的に、亜鉛欠乏の関与があるものと考えられている。
  1. 基本的には、アルゴリズムに沿って診断アプローチを進めることが望ましい。(アルゴリズム:アルゴリズム
  1. まず最初に、中枢神経障害や鼓索神経障害、舌咽神経障害、口腔・唾液障害、精神疾患などの評価と、糖尿病、腎障害、肝障害、甲状腺機能低下症、薬剤性味覚障害の評価を行う。
  1. その後、血清の亜鉛値を評価し、亜鉛の値が低下している場合は、亜鉛欠乏性味覚障害、亜鉛の低下を認めない場合は特発性味覚障害の診断となる。
  1. 亜鉛欠乏が直接関与している例(亜鉛欠乏性味覚障害)、ほかの疾患に対する服用薬剤が原因の薬剤性味覚障害、内科的な全身疾患が原因として疑われるもの、原因不明の特発性味覚障害などの頻度が高い。
  1. なお、特発性味覚障害は潜在性亜鉛欠乏の関与が疑われ、亜鉛剤の投与にて改善があるかを評価する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

原因の評価例
  1. 原因として亜鉛欠乏性、薬剤性、全身疾患性、口腔局所の異常、感冒後、頭部外傷後、心因性、神経障害(中耳真珠腫、脳血管障害など)、特発性、風味障害などが挙げられる。
  1. 鑑別疾患の一覧: 鑑別疾患 
  1. まず最初に、中枢神経障害や鼓索神経障害、舌咽神経障害、口腔・唾液障害、精神疾患などの評価と、糖尿病、腎障害、肝障害、甲状腺機能低下症、薬剤性味覚障害の評価を行う。
  1. その後、血清の亜鉛値を評価し、亜鉛の値が低下している場合は、亜鉛欠乏性味覚障害、亜鉛の低下を認めない場合は特発性味覚障害の診断となる。
  1. 一般臨床検査として、血液・尿一般検査、肝機能、腎機能、血糖値、血清亜鉛、血清鉄、血清銅などの検査を行う。
○ 味覚障害を認める患者では、1)~10)を考慮する。また、嗅覚障害を疑う場合は11)を、口内乾燥を疑う場合は12)を、心因性を疑う場合は13)の追加を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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味覚障害 診断と治療のアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26


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