今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 村上信五 名古屋市立大学付属東部医療センター 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛1) 東京慈恵会医科大学附属病院

監修: 小島博己2) 東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科

著者校正/監修レビュー済:2024/11/13
参考ガイドライン:
  1. 日本顔面神経学会:顔面神経麻痺診療ガイドライン 2023年版 第2版
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、問診・診察のポイントへ「耳介や軟口蓋、舌、口腔・咽頭のヘルペス疹の有無」を追加した。
 

概要・推奨   

病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. Bell麻痺は原因不明の一側性末梢性顔面神経麻痺と定義されているが、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が主病因と考えられている[1]
  1. Hunt症候群は顔面神経麻痺に耳介の帯状疱疹と難聴やめまいを合併する疾患で、水痘—帯状疱疹ウイルス(VZV)が病因である。
  1. いずれの疾患も、顔面神経の膝神経節に潜伏感染したヘルペスウイルスの再活性化によって生じる。
  1. Bell麻痺は人口10万人あたり約30人、40~60歳代の中年に好発する。
  1. Hunt症候群は人口10万人あたり約5人に発症し、高齢者ほど発症率が高い。
  1. ウイルス性神経炎による神経浮腫と骨性顔面神経管内における神経の圧迫、循環不全が病態である。
  1. Bell麻痺の約70%は自然治癒し、治療にて90%は完治するが、Hunt症候群の自然治癒率は約30%で、治療しても完治率は約60%である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 顔面神経麻痺の発症様式:急性発症か、緩徐で進行性か

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
村上信五 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:森山寛 : 未申告[2024年]
監修:小島博己 : 特に申告事項無し[2024年]

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顔面神経麻痺(Bell麻痺、Hunt症候群:耳性帯状疱疹)

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