多発性硬化症 :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
深浦彦彰 埼玉医科大学総合医療センター神経内科

概要

疾患のポイント:
  1. 多発性硬化症(multiple sclerosis、MS)とは、中枢神経の髄鞘の破壊が時間的・空間的に多発する慢性炎症性脱髄疾患であり、手足のしびれ、筋力低下、かすみ目などの症状を来す。
  1. 多発性硬化症の発症時の症状の頻度:<図表>
  1. 多発性硬化症/視神経脊髄炎は、指定難病であり、総合障害度(EDSS)に関する評価基準を用いてEDSS4.5以上などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 症状の再発と寛解を認め、脳や脊髄のMRI検査で異常信号領域を呈する場合は、MSを鑑別として挙げる。
  1. 実際の診断は、McDonaldの2010年改訂診断基準を用いて診断する。
  1. McDonaldの2010年改訂診断基準:<図表>
  1. 多発性硬化症のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. 脳/脊髄のMRI検査、自己抗体を含む血液検査、脳脊髄液検査、電気生理学的検査(脳幹誘発電位や視神経誘発電位)など診断を補助する検査を行い、視神経脊髄炎(NMOSD)、シェーグレン症候群、血管炎、リンパ腫、サルコイドーシス、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)ほかを除外することで診断となる。
  1. 具体的には、血清中の自己抗体(抗SS-A抗体、抗SS-B抗体、抗好中球細胞質抗体[C-ANCA、P-ANCA]、抗AQP4抗体、抗リン脂質抗体ほか)が陽性や、髄液検査の細胞診で強い異型性を認めた場合は、他の疾患の可能性を考慮する。
 
治療: >詳細情報 
  1. 初発時や再発時にはステロイドパルス治療を1~2クール試みる。症状が改善しない場合は血液浄化療法も検討する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 実際の診断は、McDonaldの2010年改訂診断基準を用いる。<図表>
  1. 脳/脊髄のMRI検査、自己抗体を含む血液検査、脳脊髄液検査、電気生理学的検査(脳幹誘発電位や視神経誘発電位)など診断を補助する検査を行う。視神経脊髄炎(NMOSD)、シェーグレン症候群、血管炎、リンパ腫、サルコイドーシス、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)ほかを除外することで診断となる。
  1. 具体的には、血清中の自己抗体(抗SS-A抗体、抗SS-B抗体、抗好中球細胞質抗体[C-ANCA、P-ANCA]、抗AQP4抗体、抗リン脂質抗体ほか)が陽性や、髄液検査の細胞診で強い異型性を認めた場合は、他の疾患の可能性を考慮する。
○ 1)-4)を評価する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

多発性硬化症のアルゴリズム
総合障害度(EDSS)の評価基準
機能別障害度(Functional system 、FS)の評価基準
多発性硬化症の症状の頻度
時間的多発性(DIT)のMRIについての新しい基準
McDonaldの2010年改訂診断基準
視神経脊髄炎の新しい診断基準
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23


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