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渡航者健康管理と予防接種

著者: 氏家 無限 国立国際医療研究センター 国際感染症センター

監修: 大曲貴夫 国立国際医療研究センター

著者校正済:2020/05/14
現在監修レビュー中


概要・推奨  

  1. 海外渡航時には健康問題を生じるリスクが高くなるため、注意を要する(推奨度2)。
  1. 海外渡航の際には、国際保健規則(2005)に基づき、黄熱、ポリオおよび髄膜炎菌の予防接種証明書の提示が求められることがあるため、流行国への渡航時には事前に適応を検討する(推奨度1、G)。
  1. トラベラーズワクチンにおいて、A型肝炎は日常の飲食物から経口感染するため予防が困難であり、ワクチン接種により長期間高い免疫を維持できるため最も推奨度の高いワクチンである(推奨度2)。
  1. 海外渡航は予防接種について見直す良い機会であり、定期予防接種などの国内でも必要とされるワクチンの接種歴を確認し、必要に応じて追加接種やキャッチアップ接種を考慮する(推奨度2)。
  1. 感染力の高い麻疹および風疹は、感染時には周囲への感染拡大のリスクが高く、免疫が十分にない妊婦が感染した場合には流産や出生時に先天性疾患が生じるため、2回の接種歴または確実な罹患歴がない場合には、予防接種を検討する(推奨度2)。
  1. DPTワクチンが定期接種に使用されるようになった1968年以前に出生した日本人の破傷風抗毒素抗体保有率は低率であるため、破傷風トキソイド含有ワクチンの接種が強く推奨される(推奨度1、J)。
  1. 開発途上国への渡航に伴う健康上のリスクで、最も頻度が高い疾患は旅行者下痢症であるが、抗菌薬により旅行者下痢症を予防することは、多くの渡航者には推奨されない(推奨度3、G)。
  1. 西アフリカなど高度マラリア流行地域へ渡航する際には、マラリア感染のリスクに応じて予防内服の適応を検討する必要がある(推奨度2)。
  1. マラリア予防内服による予防効果は約90%程度であり、流行地ではその他の防蚊対策を併用する必要があり、発熱時にはマラリア感染を鑑別する必要がある(推奨度1)。
  1. マラリア予防内服薬による副反応は選択する薬剤によって異なるが、日本で使用できるマラロンはメファキンよりも頻度が少なく、服用中止後の回復も早い(推奨度2、O)。
  1. アセタゾラミド(ダイアモックス)予防内服により高山病の症状を軽減…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、改訂に伴う図表の更新、新たなワクチンの承認に基づく情報の記載、疫学情報の更新等を行った。


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