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輸血の副作用

著者: 羽藤高明 愛媛大学医学部附属病院 輸血・細胞治療部

監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター

著者校正/監修レビュー済:2019/07/09
参考ガイドライン:
科学的根拠に基づいた輸血有害事象対応ガイドライン 日本輸血細胞治療学会誌 65(1):1-9, 2019

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概要・推奨  

  1. 新鮮凍結血漿を除くすべての輸血用血液製剤への放射線照射が、輸血後GVHD予防のために推奨される(推奨度1)。
  1. 発熱等の輸血副作用歴がない患者に対しては、輸血前のアセトアミノフェンは推奨しない(推奨度3)。
  1. 頻回の発熱等の輸血副作用歴がある患者に対しては、輸血前のアセトアミノフェン投与を推奨する(推奨度2)。
  1. 輸血中に患者がアナフィラキシーショックを発症した場合、迅速なアドレナリンの筋肉注射が推奨される(推奨度1)。
  1. 輸血中のアレルギー反応に対する治療として、抗ヒスタミン剤の使用は推奨される(推奨度2)。
  1. 輸血中の比較的重篤なアレルギー反応に対して、ステロイド剤使用は推奨される(推奨度2)。
  1. アレルギー性副作用歴がない患者に対しては、輸血前に抗ヒスタミン剤を投与することを推奨しない(推奨度3)。
  1. 頻回のアレルギー性副作用歴がある患者に対しては、輸血前に抗ヒスタミン剤を投与してもよい(推奨度2)。
  1. 血小板輸血によりアナフィラキシーなどを繰り返す患者には、洗浄血小板が発症の軽減(予防)に有用である(推奨度2)。
  1. 赤血球輸血に対して繰り返しアレルギー反応を示す患者に対しても赤血球洗浄は推奨される(推奨度2)。
  1. TRALIによる肺障害の多くは輸血後96時間までに自然軽快してくるので、それまでの間の呼吸管理を十分行うことが肝要である(推奨度2)。
  1. TRALI に対して少量(メチルプレドニゾロン 1-2 ㎎/㎏/day 相当)のステロイド治療は推奨される(推奨度2)。
  1. TACO に対する利尿剤の治療投与は、輸血の中止のみで症状が改善しない場合、治療かつ診断的効果をもち推奨される(推奨度2)。
  1. TACO に対する利尿剤の予防投与については十分なエビデンスがなく、ルーチンに使用することは推奨されない(推奨度3)。
  1. 輸血後4時間以内に、高熱(39℃以上または2℃以上の上昇)、悪寒、頻脈(120/分または40/分以上の増加)、収縮期血圧の変化(30mmHgの増加または減少)のどれか1つ以上がみられた場合は、輸血製剤の細菌汚染による敗血症を考えなければならない(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 日本輸血細胞治療学会の「科学的根拠に基づいた輸血有害事象対応ガイドライン」に基づき、発熱、アレルギー反応、TRALI、TACOの項目について改訂を行った。また、輸血後肝炎について最新のデータに更新した。

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