脳静脈血栓症 :トップ    
監修: 内山真一郎 国際医療福祉大学臨床医学研究センター
橋本洋一郎 熊本市立熊本市民病院

概要

疾患のポイント
  1. 脳静脈血栓症は、脳静脈が閉塞することによって中枢神経症候を呈する疾患である。 
  1. 頭痛で初発することが多い。進行性、症状の動揺があること、臥位で増悪、立位で軽減すること、鎮痛薬の効果が乏しいことなどが、特徴である。
  1. 脳静脈血栓症の臨床症候は多様で、かつ特異的なものがないが、以下の状態などが参考になる。
  1. 頭蓋内圧亢進症候(頭痛、悪心・嘔吐、乳頭浮腫、外転神経麻痺)
  1. 脳局在症候
  1. 海綿静脈洞症候群
  1. 亜急性脳症
  1. 全脳卒中の0.5~1%程度が脳静脈血栓症である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 脳梗塞との違いとして、以下のような特徴がある。
  1. 進行性に増悪すること
  1. 症候の動揺
  1. 頭蓋内圧亢進症候やけいれんを伴うことが多いこと
  1. 両側性病変に伴う症候が多いこと
  1. CTやMRIで、血栓による閉塞をうまく判読する。MRI(特にT2*強調画像)、MRV(magnetic resonance venography)が行えない場合にはCTV(CT venography)を行う。
  1. CTVやMRVで確定できない場合には脳血管造影を行う。
  1. 中枢神経症候を急性に発症した場合の鑑別疾患:<図表>

重症度・予後: >詳細情報 
  1. 表に予後不良となる因子を示す(米国心臓協会/米国脳卒中協会[AHA/ASA]学術的声明、2011年)。<図表>
  1. 脳静脈血栓症では急性期に3~15%が死亡、全体として15%程度が死亡あるいは障害を残す。

治療: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査
  1. 最初は、CTやMRIで、血栓による閉塞をうまく判読する。MRI、MRV(magnetic resonance venography)が行えない場合にはCTV(CT venography)を行う。
○ 通常、1)でスクリーニングし、脳静脈血栓症が少しでも疑われる場合は、2)を行う。2)が行えない場合に3)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

脳静脈血栓症治療のアルゴリズム
脳静脈血栓症の閉塞部位別の症候
脳卒中の病型診断と鑑別診断
左横静脈洞血栓症のCTとMRI(51歳女性)
脳静脈血栓症のCTと脳血管造影(32歳男性)
脳静脈血栓症のMRI(初日)と脳血管造影(上矢状静脈洞血栓症、48歳男性)
脳静脈血栓症の臨床経過
出血を伴った脳静脈血栓症
動脈疾患、静脈血栓症、脳静脈血栓症の危険因子
コホート研究における脳静脈血栓症の予後不良因子(AHA/ASA学術的声明、2011)
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10


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