マロリー・ワイス症候群 :トップ    
監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
高橋信一 立正佼成会附属佼成病院 内科・消化器内科

概要

疾患のポイント:
  1. マロリー・ワイス症候群とは、食道内圧または胃内圧が上昇した結果、食道粘膜が障害されて出血を来した状態のことである。
  1. 上部消化管出血の4~14%にみられる。
  1. 腹圧の急激な上昇が誘因であり、大量飲酒後の悪心・嘔吐、激しい咳嗽、妊娠悪阻などで発症する。
 
診断:アルゴリズム >詳細情報 
  1. マロリー・ワイス症候群は、頻回の嘔吐反射の後、突然吐血するのが特徴で、病歴聴取が最も重要である。
  1. 上部消化管内視鏡検査にて、食道・胃接合部に粘膜裂傷を認めればマロリー・ワイス症候群と診断する(<図表>)。食道・胃内に新鮮血の貯留を認めることが多い。
  1. 胃・食道静脈瘤、食道破裂の否定が重要である。粘膜の裂傷とそれに伴う出血のみが認められるという点において、内容物が胸腔内や腹腔内へ漏出し、縦隔気腫や皮下気腫を伴う食道破裂と鑑別される。
 
予後: >詳細情報 
  1. 約90%の症例で自然止血がみられ、予後はよく、再発もほとんどみられない。
 
治療:アルゴリズム >詳細情報 
  1. 大多数の症例で自然止血される。
  1. 自然止血が得られない場合は、クリップなどによる内視鏡治療が第1選択となる。 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

緊急内視鏡検査が必須
  1. 診断とさらに要すれば治療が可能となる内視鏡検査が最も重要な検査である。バイタルサインのチェックとともに、出血量を知るためCBCの計測も重要となる。
○ 病歴から本疾患を疑った場合、緊急で下記の検査を行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

マロリー・ワイス症候群診療アルゴリズム
マロリー・ワイス症候群の内視鏡像
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22


詳細ナビ