神経芽腫(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
井田孔明 帝京大学医学部附属溝口病院小児科

概要

疾患のポイント:
  1. 神経芽腫とは、副腎または交感神経節に発生する胎児期の神経堤由来の腫瘍である。小児期の悪性固形腫瘍のなかで最も多い疾患であり、発熱、全身倦怠感、腹部膨隆、下肢麻痺、膀胱直腸障害、眼球突出などのさまざまな症状を呈する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 神経芽腫の確定診断は、1)腫瘍組織の病理学的診断、2)尿中VMAまたはHVAの上昇と骨髄吸引や生検による神経芽腫を示唆する腫瘍細胞の検出、のいずれかで行われる。
  1. 従って、神経芽腫を疑った場合には、腫瘍マーカーの尿中VMA(vanillylmandelic acid)/HVA(homovanillic acid)、血清NSE(neuron-specific enolase)の測定を行い、CT画像、MRI画像、MIBG(metaiodobenzylguanidine)シンチグラム、骨髄検査によって病変の広がりや転移巣の検索を行う。
  1. 神経芽腫のCT画像:<図表>
  1. 神経芽腫のMIBGシンチグラム画像:<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 1歳未満の乳児例では自然退縮する症例がある一方で、約70%の症例では初診時に遠隔転移があり、発症年齢、臨床病期、病理像、MYCN遺伝子の増幅の有無などの腫瘍細胞の生物学的特性によって決定された神経芽腫のリスク分類にしたがって治療を行う。
  1. 5年生存率は、低リスク群で90%以上、中間リスク群で70~90%、低リスク群で50%未満である。
  1. 神経芽腫のリスク分類:<図表>
  1. INSS病期分類:<図表>
  1. INPC病理学的分類:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断や病期決定のために必要な検査例
  1. 腫瘍マーカーを測定することは、診断および治療中の効果判定のために必要である。
  1. さまざまな画像検査や骨髄検査を行うことによって病期を決定することがリスク分類を行うために必要である。
○ 神経芽腫を疑うすべての患者に対して、以下の1)~6)の検査を実施する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

神経芽腫診療アルゴリズム
神経芽腫のCT画像
神経芽腫のMIBGシンチグラム画像
INSS病期分類
INPC病理学的分類
神経芽腫のリスク分類
MYCN遺伝子の増幅
神経芽腫のリスク別生存曲線
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01