甲状腺機能低下症・亢進症(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
磯島豪 帝京大学医学部小児科

概要

疾患のポイント:
  1. 甲状腺機能障害は、大きく甲状腺機能低下症・亢進症に分類される。
  1. 小児甲状腺機能低下症には先天性のものと後天性のものがある。また、先天性甲状腺機能低下症は、さらに、約85%を占める甲状腺形成異常(異所性、欠損、低形成)、約15%を占める甲状腺ホルモン合成障害、まれな疾患である中枢性甲状腺機能低下症に細かく分類される。一方、後天性甲状腺機能低下症は、さらに、中枢性甲状腺機能低下症と原発性甲状腺機能低下症に細分類される。なお、原発性甲状腺機能低下症の主な原因は、成人と同様に慢性甲状腺炎である。
  1. 一方、小児甲状腺機能亢進症には、バセドウ病、破壊性甲状腺炎(無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、急性化膿性甲状腺炎)、新生児一過性甲状腺機能亢進症、機能性結節性甲状腺腫があり、バセドウ病が最も多い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 血液検査で、甲状腺機能(TSH、FT4、FT3)を評価して、TSH上昇・FT4、FT3低下ならば甲状腺機能低下症、TSH低下・FT4、FT3高値ならば甲状腺機能亢進症である。
  1. 上記の評価に追加して、先天性甲状腺機能低下症の場合には、母体ヨウ素過量摂取による一過性の甲状腺機能低下症が存在するため、尿中ヨウ素を測定する。後天的な甲状腺機能障害を疑う場合には、自己抗体(TRAb TPOAb、TgAb)を測定する。また、甲状腺エコーを行い、甲状腺の大きさ、血流の程度を評価する。
  1. 以下の状態の詳細については詳細情報を参考にしてほしい:
  1. 先天性甲状腺機能低下症
  1. 慢性甲状腺炎
  1. バセドウ病
  1. 無痛性甲状腺炎
  1. 亜急性甲状腺炎
  1. 急性化膿性甲状腺炎
  1. 新生児一過性甲状腺機能亢進症
  1. 機能性結節性甲状腺腫
  1. 甲状腺クリーゼ
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 小児期発症のバセドウ病は成人と比較して寛解率が30%程度と低い。バセドウ病の予後不良(寛解率低下)の予測因子には、低年齢、大きな甲状腺腫、治療前FT4高値、抗TSH受容体抗体高値などがある。
 
治療: >詳細情報 
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評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

甲状腺機能低下症・亢進症の診断のための評価例
  1. 血液検査で、甲状腺機能(TSH、FT4、FT3)を評価して、TSH上昇・FT4、FT3低下ならば甲状腺機能低下症、TSH低下・FT4、FT3高値ならば甲状腺機能亢進症である。また、先天性甲状腺機能低下症の場合には、母体ヨウ素過量摂取による一過性の甲状腺機能低下症が存在するため、尿中ヨウ素を測定する。
  1. 後天的な甲状腺機能障害を疑う場合には、自己抗体(TRAb, TPOAb, TgAb)を測定する。また、甲状腺エコーを行い、甲状腺の大きさ、血流の程度を評価する。
○ 甲状腺疾患を疑った場合は1)を評価する。バセドウ病など免疫性を疑う場合は2)を、甲状腺疾患の診断となった場合は3)を、甲状腺亢進症では4)5)、低下症では6)を評価する。

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薬剤監修について:
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先天性甲状腺機能低下症の鑑別診断のフローチャート
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小児期発症バセドウ病薬物治療のガイドライン2008、2016
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小児期発症のバセドウ病の臨床所見と自覚症状
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原発性先天性甲状腺機能低下症検出の診断アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26


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