小児のてんかん(小児科)

著者: 三牧正和 帝京大学医学部小児科学講座

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2019/04/18

概要・推奨  

ポイント:
  1. てんかんは種々の病因による慢性の脳疾患で、大脳神経細胞の過剰な放電による発作の反復(てんかん発作)を主徴とする。発作間欠期に種々の発達上の問題を伴うことがある。
  1. 世界的に有病率は人口 1,000 人あたり4~9人、日本におけるてんかんの有病率は1,000人あたり8.8人というデータがある。
  1. 年齢依存性に発症するてんかん症候群があることは小児の特徴である。
  1. 小児期発症てんかん症候群と発症年齢:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 発作型、脳波所見、原因(器質的異常の有無)、発症年齢から推測する症候群診断が基本である。
  1. 症候群は、①発作は全般性か焦点性か、②特発性(素因性)か症候性(構造的、代謝性など)か――の2つの軸で考える。
  1. てんかん症候群の診断と治療開始:アルゴリズム
  1. 特に誘因がなく無熱で突然の発作症状(意識障害、動作停止、四肢強直、転倒等)がある場合は、てんかんを疑い脳波検査を行う。脳波検査における突発性異常(てんかん発射等)が発作症状と関連すると思われる場合、てんかんの診断がさらに確かになる。1回の脳波検査で異常が出なくとも、てんかんの疑いが強ければ繰り返し行う。
  1. 非てんかん性発作は確実に除外する。
  1. 非てんかん性発作:<図表>
 
症候性てんかんの評価:
  1. てんかん発作以外の神経学的異常、発達遅滞を伴う患者(症候性てんかん)では基礎疾患検索のため、頭部CT・MRI検査、乳酸、ピルビン酸、尿中有機酸、アンモニア、血糖、血液ガス、血中アミノ酸、髄液等の検査が必要である。
  1. 症候性てんかんの原因精査のための検査:アルゴリズム
 
各てんかん症候群:
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

評価例
  1. 特に誘因がなく無熱で突然の発作症状(意識障害、動作停止、四肢強直、転倒等)がある場合は、てんかんを疑い脳波検査を行う。脳波検査における突発性異常(てんかん発射等)が発作症状と関連すると思われる場合、てんかんの診断がさらに確かになる。1回の脳波検査で異常が出なくとも、てんかんの疑いが強ければ繰り返し行う。
  1. 神経画像検査(MRI、CT、SPECT、MEG、PET)などは症候性てんかんや部分てんかんの病態把握の参考になる。
○ 1)~9)、11)にて評価をし、必用に応じて10)、12)~17)を追加する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. てんかん診療ガイドライン2018
に基づき、改訂を行った。てんかん発作型やてんかんの国際分類が今後も改訂される可能性があるが、てんかん診療ガイドライン2018が準拠する分類を主に用いた。


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