クループ症候群(小児科) :トップ    
監修: 渡辺博 帝京大学医学部附属溝口病院
市川光太郎 北九州市立八幡病院 小児救急センター

概要

疾患のポイント:
  1. クループ症候群とは、発熱とカタル症状、犬吠様咳嗽、吸気性喘鳴、嗄声などが急性発症する上気道のウイルス感染症である。実際は風邪症状に引き続き、呼吸障害が出現する。流涎は認めない、認めた場合は他疾患を考慮する。
  1. 乳児期~就学前の幼児に多い疾患であり、空気が乾燥し冷たくなる冬季に好発し、夜間(真夜中)に増悪する。
  1. 乾燥した空気がトリガーになるので、クーラーを使い始めの時期も経験される。
 
診断: >詳細情報 
  1. 喉頭高圧X線検査でペンシルサインを認める。この検査所見に上記症状を伴った場合にはクループ症候群をまず考慮する。
  1. 側面像で下咽頭・喉頭腔の容積増加はクループ症候群では認めない。認めた場合には他疾患を考慮する。
  1. 吸気性喘鳴・犬吠様咳漱の鑑別診断アルゴリズム:アルゴリズム
 
鑑別疾患: >詳細情報 
  1. 高熱、一般状態不良、流涎、発語困難などを吸気性呼吸障害・吸気性喘鳴のほかに認めた場合に急性喉頭蓋炎を考慮して、麻酔科医と協働して手術室で気道確保すべきである。ただし、急性喉頭蓋炎はインフルエンザ杆菌タイプbで発症するため、Hibワクチン接種歴を認めた場合は急性喉頭蓋炎の除外は可能である。
  1. ほかに、細菌性気管炎、反復性(痙性)クループ、声門下血管腫、喉頭嚢胞、心大血管・気管異常(左肺動脈起始部異常など)、気道異物などが鑑別疾患である。特に流涎を認める場合、デカドロン内服・ボスミン吸入の効果がない場合は、これらの鑑別疾患を評価する。 症例   症例 
  1. クループ症候群の鑑別疾患とその特徴:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 喉頭高圧X線検査でペンシルサインを認める。この検査所見に上記症状を伴った場合にはクループ症候群をまず考慮する。
  1. 読影のポイントは下咽頭・喉頭腔の拡張の有無、喉頭蓋・被裂喉頭蓋ヒダの腫脹の有無を識別することである。
  1. 吸気性喘鳴・犬吠様咳漱の鑑別診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 臨床症状と喉頭高圧X線検査を行うが、呼吸障害の程度にて緊急度・重症度を常に考察し、検査・治療の選択順を考慮する。
○ 診療に追加し、必要に応じ1)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
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(詳細はこちらを参照)

吸気性喘鳴・犬吠様咳漱の鑑別診断アルゴリズム
クループ症候群の重症度分類-Ⅰ
クループ症候群の重症度分類-Ⅱ
クループ症候群の鑑別疾患とその特徴
ペンシルサイン
喉頭蓋/披裂喉頭蓋襞の腫張・下咽頭腔の拡大
著者校正/監修レビュー済
2018/08/10

改訂のポイント:


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