ケトン血性低血糖症(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
長尾芳朗 高島平中央総合病院小児科

概要

疾患のポイント:
  1. 6カ月~5歳頃までの乳幼児に認められる疾患で、この時期の低血糖の原因として最も頻度が高いとされる。
  1. 症状は元気がない、顔色不良、食欲不振、腹痛、頭痛など非特異的であるが、しばしば嘔吐・腹痛などの腹部症状で受診する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 血液および尿の検査から、低血糖とケトーシスの存在を証明することで診断となる。
  1. 本症と鑑別すべき疾患で、また疾患概念としても混同される可能性のある疾患として、周期性嘔吐症(アセトン血性嘔吐症)がある。周期性嘔吐症は主に学童期以降に発症する疾患で、低血糖は発症せず、本症とは別の疾患である。
  1. 下記にケトン血性低血糖症の鑑別疾患を示した。これらの疾患はまれであるが、本症より症状が重篤である場合が多い。したがって、低血糖が重度である場合や、血中ケトン体の上昇が著しい場合は積極的に代謝・内分泌疾患の鑑別を行うべきである。
  1. ケトン血性低血糖症の鑑別疾患<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 本症で昏睡やけいれんを伴う重度の低血糖を起こすことはまれであるが、乳幼児では予想以上に血糖値が低い場合がある。
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療の基本は糖分の補給である。嘔気・嘔吐を伴わない症例では糖水の経口補給、あるいは角砂糖を舐めさせるだけでも治療効果がある。
  1. 経口摂取が困難な場合、あるいは意識障害を伴うような重篤な低血糖に対してはブドウ糖の静注を行う。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 発作を繰り返す場合や、低血糖やケトーシスが著明な場合は何らかの代謝・内分泌疾患の存在を疑い、専門の医療機関への紹介を検討する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 診断には低血糖と血中ケトン体上昇を確認する必要がある。血中ケトン体上昇は尿中ケトン体が陽性になることで容易に確認できる。
○ 本症の診断には下記の検査が必要にして十分である。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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腹部症状で受診した患者の診断の流れ
低血糖の臨床症状
ケトン血性低血糖症の鑑別疾患
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13