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肺非結核性抗酸菌症

著者: 森本耕三1) 公益財団法人結核予防会複十字病院呼吸器センター / 臨床医学研究科・特定非営利活動法人非結核抗酸菌症研究コンソーシアム(NTM-JRC)

著者: 長谷川直樹2) 慶應義塾大学医学部 感染症学教室・特定非営利活動法人非結核抗酸菌症研究コンソーシアム(NTM-JRC)

監修: 藤田次郎 琉球大学医学部

著者校正/監修レビュー済:2019/09/20
参考ガイドライン:
  1. An official ATS/IDSA statement: diagnosis, treatment, and prevention of nontuberculous mycobacterial diseases. Am J Respir Crit Care Med. 2007 Feb 15;175(4):367-416.
  1. 肺非結核性抗酸菌症に対する外科治療の指針、結核 83(7): 527-528, 2008
  1. 肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解-2012改訂、結核 87(2): 83-86, 2012
  1. The Nontuberculous Mycobacteriosis Control Committee of the Japanese Society for Tuberculosis The Scientifi c Assembly for Infection and Tuberculosis of the Japanese Respiratory Society: GUIDELINES FOR CHEMOTHERAPY OF PULMONARY NONTUBERCULOUS MYCOBACTERIAL DISEASE ─2012 Revised Version, Kekkaku 88(1): 29-32, 2013
  1. 肺非結核性抗酸菌症診断に関する指針-2008年、結核 83(7): 525-526, 2008

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 環境常在菌である非結核性抗酸菌による呼吸器感染症で、症状の有無は問わず、特徴的な画像所見(多くは胸部CT)および喀痰から複数回の培養検出(気管支洗浄液、肺組織からの培養は1回)にて診断する(推奨度1)。
  1. ヒトからヒトへは感染しない。
  1. 肺非結核性抗酸菌症と診断しても必ずしもすぐには治療を要しない(推奨度2)。
  1. 治療の開始は、年齢、空洞病変の有無、進行速度、全身状態などを総合的に勘案して判断する(推奨度2)。
 
診断: >詳細情報 
  1. 肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)の診断には2007年に米国胸部学会/米国感染症学会が発表したガイドラインをもとに、2008年に日本呼吸器学会/日本結核病学会が定めた基準が用いられている。本疾患を示唆する画像所見に加え、喀痰培養にて複数回菌を検出することがポイントである(図1アルゴリズム)。
  1. 喀痰を採取できない場合には高張食塩水(3%)の吸入による誘発喀痰を採取する。
  1. 肺NTM症の診断基準:
  1. 下記臨床的基準と細菌学的基準をともに満たす場合に肺NTM症と診断する。
  1. 臨床的基準(以下の2項目を満たす):
  1. 肺部画像所見(HRCTを含む)で、結節性陰影、小結節性陰影や分岐状陰影の散布、均等性陰影、空洞性陰影、気管支または細気管支拡張所見のいずれか(複数可)を示す。ただし、先行肺疾患による陰影がすでにある場合にはこの限りではない。
  1. 他の疾患を除外できる。
  1. 細菌学的基準(菌種の区別なく、以下のいずれか1項目を満たす):
  1. 2回以上の異なった喀痰検体での培養陽性(間隔を問わない)。
  1. 1回以上の気管支洗浄液での培養陽性。
  1. 経気管支肺生検または肺生検組織の場合には、抗酸菌症に合致する組織学的所見と同時に組織、または気管支洗浄液、または喀痰での1回以上の培養陽性。
  1. まれな菌種や環境から高頻度に分離される菌種の場合には、検体種類を問わず2回以上の培養陽性と菌種同定検査を原則とし、専門家の見解を必要とする。
  1. 胃液を用いた抗酸菌検査の診断的意義は不明である。
 
重症度・予後: >詳細情報 
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、主に薬剤およびエビデンスについて加筆修正を行った。


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