血胸 :トップ    
監修: 杉山幸比古 練馬光が丘病院 呼吸器内科
南木伸基 さぬき市民病院 内科

概要

疾患のポイント:
  1. 血胸とは、外傷などを契機に胸腔内に血液が貯留する疾患である。胸壁損傷、横隔膜損傷、腹部臓器損傷による横隔膜破裂、血管損傷、胸郭内臓器損傷などにより生じる。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. エコー(focused assessment with sonography for trauma、FAST)やX線、CTなどで胸水の存在を診断し、胸水穿刺にて血液を認めた場合に血胸と診断する。
  1. 血胸症例(CXR):<図表>
  1. 血胸症例(縦隔条件):<図表>
  1. 血胸症例(肺野条件):<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 基本的には生命予後は良好である。
  1. まれだが、自然気胸に血胸が合併することがある(自然血気胸)。自然血気胸例の33%に出血性ショックを合併したという報告があり、生命を脅かす病態ともいえる。
 
治療: >詳細情報 
  1. 治療法には、保存的治療、カテーテル動脈塞栓治療(血管内手術)、外科的手術治療がある。
  1. 少量の場合には、保存的に経過をみる。
  1. 中等量以上の血胸や、血胸により肺が圧迫されて呼吸不全を来している場合(大量血胸)や、胸腔内圧上昇のために静脈還流が低下し循環不全を来している場合(緊張性)には、胸腔ドレーンチューブを挿入・留置する。
  1. 開胸止血術の適応は以下の通りである。ただし、心大血管系疾患による血胸であればただちに専門医に依頼する。
  1. 胸腔ドレナージ施行時1,000ml以上の血液を吸引した場合…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 胸部X線写真、胸部CT、血液検査(CBC)が重要である。
  1. 胸部単純X線写真を撮って、胸水の有無をチェックする。
  1. 胸部CTを撮って、胸水の有無をチェックする。
  1. 胸腔穿刺を行って、血液なら血胸である。
○ 血胸を疑った場合、診断のために1)~3)を行う。十分なスペースがあれば4)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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血胸への診断と治療
著者校正/監修レビュー済
2018/05/23