子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)

著者: 藤井恒夫 医療法人 藤井レディースクリニック

監修: 青木大輔 慶應義塾大学医学部産婦人科学教室

著者校正/監修レビュー済:2018/11/06

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. CIN(cervical intraepithelial neoplasia)は、子宮頸部の異形成~上皮内癌を連続した病変と捉える考え方からつけられた名称で、分化傾向の乏しい未熟細胞が重層扁平上皮の基底膜から表層に向かって広がる程度によりCIN1/2/3と3段階に分類される。
  1. 子宮頸部正常扁平上皮とCINの組織像:<図表>
  1. CINは、ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus、HPV)の感染が密接に関与しており、CIN1はHPV感染の組織像、CIN2はHPV感染の範疇と腫瘍性変化を伴った細胞が混在した組織像、CIN3はHPV感染細胞が腫瘍細胞に移行し置換された組織像と考えてよい。
  1. CIN1は軽度異形成、CIN2は中等度異形成、CIN3は高度異形成~上皮内癌に相当する。
  1. 子宮頸部の扁平上皮系前癌病変は、異形成、CINの3段階分類のほかに、臨床上の取り扱い(経過観察/治療)により2段階に分ける扁平上皮内病変(squamous intraepithelial lesion、SIL)の分類がある。LSIL(low grade SIL)はCIN1、HSIL(high grade SIL)はCIN2~CIN3に相当する。最新の子宮頸癌取扱い規約 病理編 第4版(2017年)はSILとCINの併記を採用している(例:LSIL/CIN1、HSIL/CIN2、HSIL/CIN3)。
  1. CINの分類:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. 子宮頸部細胞診異常がみつかった場合、コルポスコピー・生検(コルポスコープ所見に基づいて生検する)を行い、組織診にて診断を確定する。
  1. 子宮頸部細胞診がASC-US(atypical squamous cells of undetermined significance)の場合は、ハイリスクHPV検査を行う。ハイリスクHPV検査が陽性の場合は、精密検査としてコルポスコピー・生検(コルポスコープ所見に基づいて生検する)を行う。子宮頸部細胞診がASC-H (atypical squamous cells, cannot exc…
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

子宮頸部細胞診異常の検査
  1. 子宮頸部細胞診が異常の症例では、精密検査としてコルポスコピー・生検を行う。
○ 子宮頸部細胞診の結果に基づき、1)、2)を適宜行う。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改定のポイント:
  1. 子宮頸癌取扱い規約病理編第4版(2017年)
  1. 子宮頸癌治療ガイドライン2017年版
に基づき、修正・追加を行った。


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