今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 藤井恒夫 医療法人 藤井レディースクリニック

監修: 青木大輔 赤坂山王メディカルセンター

著者校正/監修レビュー済:2024/05/15
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会日本産婦人科医会 共同編集:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 最新の産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023 に基づき確認を行い、参考文献を更新した(本文の記載には変更なし)。

概要・推奨   

  1. 組織診で確認されたCIN1は6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーでフォローする(推奨度2)
  1. 組織診で確認されたCIN1はHPVタイピング検査を用いた管理を行うことができる(推奨度2)
  1. 組織診で確認されたCIN2は3~6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーを併用して厳重なフォローをする(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 子宮頸部上皮内腫瘍(cervical intraepithelial neoplasia、CIN)は、1966年にR.M.Richartにより子宮頸部の異形成~上皮内癌を連続した病変と捉える考え方からつけられた名称で、分化傾向の乏しい未熟細胞が重層扁平上皮の基底膜から表層に向かって広がる程度によりCIN1/2/3と3段階に分類される[1]。CIN1は軽度異形成、CIN2は中等度異形成、CIN3は高度異形成~上皮内癌に相当する。
 
子宮頸部正常扁平上皮とCINの組織像

CINは分化傾向の乏しい未熟細胞が重層扁平上皮の基底膜から表層に向かって広がる程度によりCIN1、CIN2、CIN3の3段階に分かれる。
a:Normal
b:CIN1
c:CIN2
d:CIN3

出典

Kumar V, et al.: Robbins and Cotran Pathologic Basis of Disease, 9th ed. Saunders, 2015. Figure 22-14.
 
  1. CINは、ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus、HPV)の感染が密接に関与しており、CIN1はHPV感染の組織像、CIN2はHPV感染の範疇と腫瘍性変化を伴った細胞が混在した組織像、CIN3はHPV感染細胞が腫瘍細胞に移行し置換された組織像と考えてよい。
  1. 子宮頸部の扁平上皮系前癌病変は、異形成、CINの3段階分類のほかに、臨床上の取り扱い(経過観察/治療)により2段階に分ける扁平上皮内病変(squamous intraepithelial lesion、SIL)の分類がある。LSIL(low grade SIL)はCIN1、HSIL(high grade SIL)はCIN2~CIN3に相当する。子宮頸癌取扱い規約 病理編 第4版(2017年)はSILとCINの併記を採用している(例:LSIL/CIN1、HSIL/CIN2、HSIL/CIN3)。
 
CINの分類

扁平上皮系前癌病変は、異形成、CIN、SILの3種類に分類される。

出典

Kumar V, et al.: Robbins and Cotran Pathologic Basis of Disease, 9th ed. Saunders, 2015. Table 22-1.
 
  1. CINは数年から十数年で浸潤癌に進展する。CINのgradeが高いほど浸潤癌に進展する(CIN1は1%、CIN2は5%、CIN3は>12%)[2]
  1. 組織診で確認されたCIN1は6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーでフォローする。
  1. 組織診で確認されたCIN2は3~6カ月ごとに細胞診とコルポスコピーを併用して厳重なフォローをする。
  1. CIN1/2の進展リスク評価のためにHPVタイピング検査を行うことができる。その場合、HPV16、18、31、33、35、45、52、58のいずれかが陽性の病変では進展リスクが高いので、それ以外のHPV陽性例あるいはHPV陰性例とは分けて管理することが勧められる[3]
  1. CIN2は妊娠女性を除き、フォローで自然消退しない場合、本人の強い希望がある場合、継続的な受診が困難な場合やHPVタイピング検査でHPV16、18、31、33、35、45、52、58のいずれかが陽性の症例は選択的に治療することができる[3]
  1. 組織診で確認されたCIN3は治療する。
  1. 妊婦のCINはフォローアップが原則で、どうしても浸潤癌が否定できない場合のみ診断的子宮頸部円錐切除が許される。
  1. 妊婦のCIN3は細胞診、コルポスコピー、生検組織診で微小浸潤癌以上の病変の疑いのない場合は、分娩後まで円錐切除を延期することが可能である。
  1. 妊婦のCIN3は、細胞診、コルポスコピー、生検組織診で微小浸潤癌以上の病変の疑いのある場合は円錐切除術が必要である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. CINの既往を確認する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
藤井恒夫 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:青木大輔 : 特に申告事項無し[2024年]

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子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)

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