多嚢胞性卵巣症候群 :トップ    
監修: 杉野法広 山口大学 産科婦人科学
藤井 俊策 エフ.クリニック

概要

疾患のポイント:
  1. 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome、PCOS)とは、黄体化ホルモン(LH)分泌亢進、高アンドロゲン、インスリン抵抗性などのホルモン異常により排卵障害を来す疾患で、生殖年齢女性の6~8%が罹患し、月経異常や不妊の主要な原因の1つである。
 
診断: >詳細情報 
  1. 日本産科婦人科学会による診断基準(2007年)に基づいて診断する。
  1. 診断は問診、経腟超音波検査、血清ホルモン検査で行う。LH基礎値とLH/FSH比の両者が高い場合を高LHとする。肥満女性(BMI≧25)では高LH血症の比率が低いためLH/FSH比の上昇のみで診断できる。測定キットによりLHやLH/FSH比のカットオフ値が異なることに注意を要する。  エビデンス 
  1. アンドロゲンとして、総テストステロン、遊離テストステロン、アンドロステンジオンのいずれかを測定する。男性化症状が著明な場合は副腎性アンドロゲン(DHEA‐S)も測定する。
  1. 診断にはホルモン検査が必須であるが、「PCOS」の病名だけでは必要な検査項目をカバーできない。LH、FSH(LHRH負荷試験を含む)、PRL、エストラジオール測定には「卵巣機能不全」など、アンドロゲン測定には「PCOS」などの病名が必要である。また、アンドロステンジオンは保険収載されていない。
  1. PCOSの診断基準:<図表>
  1. PCOS卵巣の経腟超音波像:<図表>
  1. PCOS卵巣の腹腔鏡所見:<図表>
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. PCOSに重症度分類はないが、排卵誘発治療が容易な症例と困難な症例が存在する。
  1. また、長期間の無排卵によるunopposed estrogen状態は子宮内膜癌のリスクを高める。2型糖尿病、メタボリックシンドローム、心血管疾患、脂肪肝、うつ病などのリスク因子である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 月経異常を認める性成熟期女性に行う。
○ 日本産科婦人科学会による診断基準(2007年)に基づいて診断する。

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(詳細はこちらを参照)

PCOSによる主な異常と合併症
LOD後の卵巣
PCOS卵巣の経腟超音波像
PCOS卵巣の腹腔鏡所見
著者校正/監修レビュー済
2018/06/21


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