ホルモン補充療法 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
堂地勉 鹿児島大学病院 女性診療センター

概要

  1. ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版
の発表に伴い、現在アップデート中
 
薬物療法のまとめ: >詳細情報 
  1. ホルモン補充療法 (HRT:hormone replacement therapy) とは、エストロゲン不足が原因で起こるさまざまな症状や病状に対してエストロゲン製剤とプロゲステロン(黄体ホルモン)製剤を投与して治療や予防をする方法である。
  1. 2002年のWomen’s Health Initiative (WHI)の中間報告以降、HRTに対する副作用のみに関心が寄せられ、HRTの普及は後退を余儀なくされた。 解説 
  1. しかし、その後のサブ解析や他のメタアナリシスにより、HRTは ①患者の年齢、②閉経後年数、③投与ルート、④薬剤の種類、⑤薬剤の量 によってはWHI(2002) の報告とは異なる結果が出てきた。現在、HRTは見直されている。
 
HRTの適応、期待される作用・効果、年齢的考察: >詳細情報 アルゴリズム
  1. HRTは<図表>に示すような病態や症状に有用性が高い。アルゴリズムに沿って適応を考慮する。アルゴリズム
  1. HRTの最もよい適応は、以下の3つである。
  1. 更年期障害
  1. 萎縮性腟炎(老人性腟炎)や性交痛の治療
  1. 骨粗鬆症の予防と治療
 
年齢的考察:
  1. 新規にHRTを開始する場合は次のようにしている。
  1. 投与開始は基本的に60歳未満あるいは閉経後年数10年未満とする。
  1. 施行期間の上限は定めないが、定期的な検査を行い、状況に応じて患者と中止時期について相談する。特に5年経過したところで状況を見直す。
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評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

HRT開始前の評価
  1. 問診にて、HRTの適応( >詳細情報 )があるか否かを吟味し、さらに投与を避けるべき症例( >詳細情報 )でないことを確認する。
  1. ホルモン補充療法ガイドライン(2012)[1]に示されたHRT問診表(<PDF>)は参考になる。
  1. 同様にHRTの禁忌症例と慎重投与症例も念頭に置きながら問診を行う。
  1. HRTを考慮するに至るまでのアルゴリズムを図(アルゴリズム)に示す。
  1. 更年期障害では、原因となる明らかな器質的疾患の存在を否定する。除外診断では、症状ならびに好発年齢の類似性から、うつ病、悪性疾患、甲状腺疾患には特に注意を払う。
○ ガイドラインでは、下記の1)-6)が必須とされている。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

HRTの適応と管理のアルゴリズム
更年期以降に起こる疾患
更年期女性における以下の状態におけるHRTの有用性(ここでいう有用性と健康保険上の適応とは異なる)
HRTの禁忌症例と慎重投与症例
経口剤と経皮吸収剤の比較
HRTの投与方法
Women’s Health Initiative (WHI, 2002) の結果 ―HRTに関するnon-adjusting results―
HERS, HERS II におけるHRT施行期間と冠動脈疾患イベントリスク
HRTのCHDリスク
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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