耳管機能不全(耳管狭窄症、開放症)

著者: 小林俊光 仙塩利府病院 耳科手術センター

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2016/07/21

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 耳管は通常は閉鎖していて、必要に応じて開放するべきものである。この絶妙のバランスが乱れることが2疾患による病態形成につながる。
 
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  1. ポイント:
  1. 耳管開放症は自声強聴、呼吸音聴取、耳閉感を症状とする。これらの症状が急に出現し、また治ることを繰り返すために、発声が妨げられ、重症例では著しいコミュニケーション障害を来す。
  1. 鼻すすりで症状が軽快するものを鼻すすり型耳管開放症とする。鼓膜内陥を起こし中耳疾患の原因となる。
  1. 診断:
  1. 診断基準に沿って診断する。
  1. 確定診断は鼓膜の呼吸性動揺の検出であるが、受診時に症状がなければこれがみられず、診断がつかないので、他疾患と誤診しやすいことに注意が必要である。
  1. 耳症状が体位変化によって軽快することが本疾患の最大の特徴であるので、鼓膜の呼吸性動揺がなくても、この事実が問診できれば、疑いは濃厚となるので、この点の問診を忘れないようにすることが重要である。
  1. 耳管開放症の原因は多様である。
  1. 耳管開放症診断基準案2012:<図表>
  1. 耳管開放症の原因:<図表>
  1. 治療:
  1. 治療法は症状の軽い場合には経過観察のみでよく、症状が強い場合にはその程度に応じた各種の治療法がある。
  1. 軽症では、生活指導(水分補給、休憩を入れる、ダイエットを控える、その他)、内服薬(漢方薬、ATPなどが用いられる。しかしながら、いまだ十分なエビデンスに基づくものではない。)
  1. 中等症では、局所処置(生理的食塩水点鼻、ルゴール、ゼリーなど)、重症では、手術(耳管内チューブ挿入術、耳管閉塞術、鼓膜換気チューブ留置術など)も考慮される。
 
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検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

耳管開放症の初診時検査
  1. 体位による症状の変化の有無を問診したのちに、以下の検査を行う。
○ 病態に応じて適宜検査を選択する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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