上咽頭腫瘍 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
吉崎智一 金沢大学附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

概要

疾患のポイント:
  1. 上咽頭腫瘍とは、文字通り上咽頭に発生する腫瘍である。上咽頭に発生する腫瘍のほとんどが分化度の低いEpstein-Barr ウイルス(以下EBV)陽性の悪性腫瘍(上咽頭癌)であり、EBV抗体価の上昇が診断の補助となる。
  1. 2週間以上続く滲出性中耳炎、増大する無痛性頸部腫瘤、原因不明の頭痛、眼球運動障害などは、上咽頭癌を疑う重要な臨床症状である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 鼻咽腔ファイバースコープで観察し、疑わしい場合には組織生検を行う。確定診断は組織診断による。Epstein-Barr ウイルス関連腫瘍であることから、組織標本中のEBウイルス転写産物EBERsの検索やEBウイルスVCA、EAに対するIgG、IgA抗体価が診断の一助となる。
  1. 上咽頭癌の特徴的な病理像:<図表>
  1. 上咽頭癌の頸部リンパ節転移:<図表>
  1. 上咽頭に明らかな腫瘤が観察されなくても造影CT、MRI、FDG-PET検査などで深部浸潤傾向のある腫瘍を除外する必要がある。ただし、上咽頭に限局する腫瘍に対して、鑑別を画像所見のみから行うことは難しい。 症例 
  1. 上咽頭癌のMRI所見:<図表>
  1. 下頸部CT像:<図表>
  1. 上咽頭CT像:<図表>
  1. また、頸部腫瘤に対しては経皮的針生検が有用である。TNM悪性腫瘍の分類第8版では、原発不明癌の頸部リンパ節に対してEBVのエビデンスがある場合は上咽頭癌として治療することと記載された。
 
ステージング、合併症の確認: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 原発巣から鎖骨上窩まで含めたCT、MRI検査を行う。
○ 下記を病態に合わせて適宜行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

上咽頭癌治療の概略(交替療法)
交替療法の治療スケジュール
上咽頭癌の特徴的な病理像
上咽頭癌の頸部リンパ節転移
上咽頭癌のMRI所見
左外転神経麻痺
上咽頭癌患者における左滲出性中耳炎
咽頭頭底板と破裂孔の解剖学的関係
天蓋から発生する上咽頭癌
海綿静脈洞へ浸潤する上咽頭癌
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 頭頸部癌診療ガイドライン 2018年版
  1. TNM悪性腫瘍の分類 第8版
に基づき改訂を行った。


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