顔面骨骨折 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
加瀬康弘 埼玉医科大学病院 耳鼻咽喉科

概要

ポイント:
  1. 顔面外傷で重要なものは眼窩壁骨折(Blow out fracture、BOF)、鼻骨骨折、頬骨・上顎骨骨折である。
 
鼻骨骨折: >詳細情報 
  1. 鼻骨の骨折では、外鼻の変形が明らかな場合は、できるだけ速やかに整復する。外鼻変形が明らかでない場合、約1週間後に軟部組織の腫脹消退を待って手術適応を決定する。大部分の整復は局所麻酔下に非観血的に施行される。
 
眼窩壁骨折: >詳細情報 
  1. 眼窩壁の骨折では、複視、眼球陥凹を来すことが多い。
  1. 眼窩壁骨折では骨折部位により、下壁骨折と内壁骨折に細分類され、それぞれ下直筋、内直筋の障害による垂直方向、水平方向の複視を生ずる。また、眼窩内容の脱出量が多いと、眼球陥凹を来す。
  1. 若年者、あるいは画像による外眼筋の絞扼所見があり、複視が重症の場合は可及的早期に整復術が必要である。
  1. 上記以外では、約2週間経過を観察し、複視の改善程度をみて手術適応を決定する。
 
頬骨・上顎骨骨折: >詳細情報 
  1. 頬骨・上顎骨骨折では顔面の変形と開口制限、咬合異常などの顎運動障害を生ずることがある。
  1. 頬骨・上顎骨骨折では美容的に問題となる顔面変形と、顎運動障害の治療が重要である。
 
臨床のポイント:
  1. 保存的治療か手術的治療かの見極めが大事である。
  1. 手術的治療では、手術のタイミングも重要である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 骨折部位を確定するために顔面骨CT検査を行う。眼窩、副鼻腔などを中心とした、5mmスライスのCT軸位断像と冠状断像の2方向が必須である。鼻骨骨折の評価は3mm以下のスライス幅でのCT撮影が必要である。
  1. 複視症例、眼窩壁骨折疑い例ではHessテストが必須である。眼球陥凹を疑う場合はヘルテル検査も同時に依頼する。
  1. 咬合障害、開口制限など、顎運動障害の有無につき確認が必要である。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

顔面外傷-1
顔面外傷-2
眼球位置異常(眼球陥凹)
指標追跡による眼球運動検査
顔面骨CT画像
3D-CTの有用性
眼窩壁骨折の予後不良因子
眼窩内気腫
Hessテスト
Hessテスト面積比による複視重症度の客観的定量化
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10


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