耳痛 :トップ    
監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院
大島猛史 日本大学耳鼻咽喉・頭頸部外科

概要

症状のポイント:
  1. 耳痛とは、文字通り耳の疼痛のことである。
  1. 耳の知覚神経支配は複雑で、三叉神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経、頚神経(C2、C3)が関与する。そのため、非耳性の原因は多岐にわたる。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 耳痛を主訴とする疾患で緊急対応が必要なものとして、急性乳様突起炎、中耳炎(内耳障害、顔面神経麻痺、頭蓋内合併症を伴うもの)などの重篤な耳疾患による耳痛がある。それぞれの診断、症状に従い治療する。また、髄膜炎など頭蓋内疾患の一症状として耳痛が発現することもあるので、その可能性を常に念頭に置く。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 耳痛の治療は原因を同定したのちに行われるのが原則であるが、対症療法的にNSAIDsを処方することがある。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 内耳障害、顔面神経麻痺を伴う場合、また、頭蓋内合併症の疑われる症例では専門医への相談を考慮する必要がある。
  1. 原因となる疾患を同定できない場合は、まず耳鼻咽喉科専門医に相談する。
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 耳痛は耳性、非耳性に分類される。まず、耳性、非耳性の鑑別をしなければならない。耳性では、耳痛だけでなく、耳漏、聴力低下、耳鳴、めまいなどの随伴症状を有することが多い。また、耳鏡検査による鼓膜の観察は必須である。可能ならば、手術用顕微鏡あるいは内視鏡による観察が望ましい。
  1. 耳性のなかで最も多い原因は中耳炎および外耳炎である。特に、小児が突然の耳痛で救急外来を受診する場合のほとんどは急性中耳炎である。
  1. 悪性腫瘍、中枢性疾患の一症状として出現することもあるので、それを見逃さない。
  1. 頻度の高い疾患: >詳細情報 
  1. 急性中耳炎、急性外耳道炎、耳癤、外耳道異物、急性咽頭炎・扁桃炎、顎関節症

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時検査例
  1. 耳鏡検査は耳痛患者の検査としては必須である。耳垢除去が必要となることもある。外耳の視診、触診も併せて行う。
  1. 耳漏のある場合、特に2歳以下の小児の急性中耳炎では耐性菌の関与が少なくないので、細菌培養検査を行う。
  1. 聴力検査により伝音難聴、感音難聴の鑑別ができるので、特に耳性耳痛の鑑別に有用になる。また、耳鏡所見で異常所見がなく非耳性と考えられても実際は耳性のこともあるので、確認のためにも聴力検査は有用である。
○ 特に原因不明の耳痛の場合、スクリーニングとして、あるいは確定診断として聴力検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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耳痛の鑑別のアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10