唾液腺腫脹(耳下腺炎・顎下腺炎・IgG4関連疾患の治療含む)

著者: 高野賢一1) 札幌医科大学附属病院耳鼻咽喉科

著者: 氷見徹夫2) 札幌医科大学

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2019/01/29

概要・推奨  

唾液腺腫脹のポイント:
  1. 代表的な大唾液腺である耳下腺および顎下腺腫脹の原因となる疾患は、いくつかに分類される。<図表>
  1. 大きく分けて、炎症(急性・慢性)、腫瘍(良性・悪性)、唾石、自己免疫性疾患などが挙げられ(腫瘍については 唾液腺腫瘍 を参照)、腫脹が急速な経過であれば急性炎症、比較的緩徐な経過であれば腫瘍性疾患をまず考える。腫瘍性病変の鑑別には、超音波エコー、CT、MRI、穿刺吸引細胞診(FNA)、生検を行う。反復する腫脹であれば、唾石や反復性耳下腺炎、シェーグレン症候群などを念頭に置く。涙腺の腫脹を伴う場合、IgG4関連疾患が強く疑われる。
  1. 唾液腺実質の疾患由来のみならず、周囲組織(リンパ節、神経、脈管、筋組織など)に由来する疾患との鑑別も要する。
 
耳下腺炎: >詳細情報 
  1. 流行性耳下腺炎
  1. 小児に多く、ときに成人にも発症する。両側性に耳下腺が腫脹することが多く、腺全体が腫脹し、圧迫してもステノン管から膿汁排出はない。顎下腺や舌下腺が腫脹することもある。原因となる病原体はムンプスウイルスである。 解説  
  1. 流行性耳下腺炎:<図表>
  1. 流行性耳下腺炎:<図表>
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

唾石症:初診時:検査例、治療例
  1. 視触診およびCTで石の大きさ・位置を確認する。
  1. オーダーとして単純CT検査、抗菌薬による消炎、口内法、口外法(顎下腺摘出)唾液腺内視鏡手術が挙げられる。
○ 以下を病態にあわせて適宜選択する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 新たに図の追加(唾液腺腫脹をきたす疾患)
  1. 唾石摘出法に唾液腺内視鏡手術を追加
  1. 検体検査の抗SS-A抗体、抗SS-B抗体について追記


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