今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 福地貴彦 自治医科大学附属さいたま医療センター 総合診療科

監修: 具芳明 東京科学大学大学院医歯学総合研究科 統合臨床感染症学分野

著者校正/監修レビュー済:2025/04/09
参考ガイドライン:
  1. American Thoracic Society(ATS)/Infectious Diseases Society of America(IDSA):Diagnosis and Treatment of Adults with Community-acquired Pneumonia.
  1. 日本呼吸器学会:成人肺炎診療ガイドライン2024
  1. 英国国立医療技術評価機構(NICE):Pneumonia in adults: diagnosis and management Clinical guideline [CG191]Published: 03 December 2014 Last updated: 07 July 2022
  1. 日本呼吸器学会、日本感染症学会、日本ワクチン学会:65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第6版 2024年9月6日)
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 日本呼吸器学会による『成人肺炎診療ガイドライン2024』が上梓されたため、以下について主にアップデートした。
  1. 肺炎球菌性肺炎の診断時は、ガイドラインではPSI、CURB-65と併記して、A-DROPという評価法を推奨している。また、敗血症を疑う際には、呼吸数は必ずチェックする項目であり、ガイドラインではquick SOFA(qSOFA)スコアが併記されている。また、PSI、CUR-65、A-DROPのいずれを用いるかというCQがあるが、作成委員全員がA-DROPを推奨している。しかし、A-DROPを第一に推奨される明確な根拠は不明である。
  1. 肺炎球菌と起因菌が判明した場合、外来治療では第1選択薬がアモキシシリン(高用量、第2選択薬がレスピラトリーキノロン、セフトリアキソンのOPAT(外来静注抗菌薬療法)が挙げられている。入院治療では第1選択がアンピシリン、ベンジルペニシリンといったペニシリン系薬、第2選択が第3世代セフェム系、第3選択が第4世代セフェム系、第4選択がカルバペネム系薬、レスピラトリーキノロンの順に続く推奨となっている。
  1. 重症の成人市中肺炎に対しては、全身投与ステロイド薬を併用することを弱く推奨している。
  1. SCCM(米国集中治療医学会)ガイドラインの推奨に基づき、重症細菌性市中肺炎に対するステロイド薬の表記を変更した。
  1. 2023年に報告されたランダム化前向き研究で、ショックを伴わないが、気管挿管やHFNC(ネーザルハイフロー)を要する重症肺炎患者に対して、ヒドロコルチゾン200 mg/日を4~8日間投与すると、重篤な合併症を増やさずに生命予後を改善すると報告された。肺炎球菌は20.8~23.8%、と分離頻度は高くはないものの、同定された病原体の中では最多であった(Dequin PF, et al. N Engl J Med. 2023 May 25;388(21):1931-1941.)。複数の研究の結果を受けて、SCCMガイドラインでは重症細菌性肺炎に対してステロイド薬投与を推奨している(Chaudhuri D, et al. Crit Care Med. 2024 May 1;52(5):833-836.)。
  1. 利用可能な肺炎球菌ワクチンの種類が増えたため、記載を変更した。
  1. 2022年9月にPCV15(バクニュバンス)が、2024年8月にPCV20(プレベナー20)が、高齢者と肺炎球菌感染症ハイリスク者に対してそれぞれ販売承認、適応追加承認された。そのため、現在PPSV23(ニューモバックス)、PCV15(バクニュバンス)、PCV20(プレベナー20:プレベナー13から自動的に切替)の3製剤が存在することになる。このうち、PPSV23が定期接種対象であり、PCV15、PCV20は任意接種である。

概要・推奨   

  1. 肺炎と診断したら、種々のガイドラインに則って重症度を算出し、外来/一般病棟/ICUのいずれでどのように治療するかを検討することは、おそらく推奨される(推奨度1、OJG)
  1. 肺炎球菌性肺炎と診断した場合、治療の基本は高用量のペニシリン系薬剤とすることがおそらく推奨される(推奨度2、OJG)
  1. 髄膜炎を合併した肺炎球菌性肺炎患者では、β-ラクタム系薬とバンコマイシンの併用療法がおそらく推奨される(細菌性髄膜炎参照)(推奨度2、OJG)
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
福地貴彦 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:具芳明 : 研究費・助成金など(MSD(株),ビオメリュー・ジャパン(株))[2025年]

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