手関節周辺の疼痛 :トップ    
監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター
本宮真1) 岩崎倫政2) 1)JA北海道厚生連帯広厚生病院 整形外... 2)北海道大学 整形外科

概要

症状のポイント:
  1. 手関節は、橈尺骨に加え、8つの手根骨(大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨・舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨)から構成され、各骨間に靱帯・関節包が存在する。
  1. 手関節の運動には、掌屈(屈曲)・背屈(伸展)と橈屈・尺屈運動に寄与する遠位・近位手根関節と回内・回外運動に寄与する遠位橈尺関節が関与する。
  1. 手関節を構成する骨:<図表>
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 手関節周囲の疼痛を主訴とする疾患で緊急の対応が必要な診断として、皮膚蜂窩織炎、化膿性手関節炎が挙げられる。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 手関節周囲の疼痛に対しては、スプリントによる局所安静が有効である。遠位橈尺関節に病変が及び手関節回旋運動に障害を有する場合には、肘関節も含めて固定する必要がある。
  1. 症状治療・診断的治療目的で消炎鎮痛を目的とした貼付薬、塗布薬、経口薬、坐薬を処方することもある。
 
診断へのアプローチ: >詳細情報 
  1. 手関節部痛の診断で一番重要なことは、詳細な理学所見の聴取により痛みの部位を同定することから始まる。視診(関節の腫脹、変形、筋委縮)、可動域、触診(疼痛部位の同定、関節不安定性の把握)、徒手筋力検査、疼痛誘発検査(各疾患固有の特殊検査、de Quervain腱鞘炎におけるFinkelsteinテストなど)などの評価を行う。
  1. 手関節周囲の疼痛に関する診断のアルゴリズム:アルゴリズム
  1. 手関節部痛にはX線のみでの診断が困難な疾患が数多く存在するため、X線写真の所見上異常を認めないからといって、異常なしとして帰すことはトラブルの原因となりやすい。
  1. 安静時痛を訴える場合には、必ず感染症の有無を血液検査にて確認する。
  1. 動作時痛を訴える場合には、シーネなどによる外固定を施し患部を安静としたうえで、症状が持続するようであればCTやMRIなどの精査を検討する。
 
専門医相談のタイミング: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

手関節の異常の評価例
  1. 単純X線写真(手関節2方向 正面側面)は必ず撮影する。
○ 手関節痛の精査には、まず回内外位中間位の正面・側面のX線撮影を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

手関節周囲の疼痛に関する診断のアルゴリズム
手関節を構成する骨
手関節痛の部位別一覧
著者校正/監修レビュー済
2017/03/31


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