坐骨神経痛 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
矢吹省司 福島県立医科大学 整形外科

概要

症状のポイント:
  1. 坐骨神経痛とは、“坐骨神経に沿った痛み”であり、疾患名でなく、症状である。
  1. 坐骨神経の走行:<図表>
  1. 一般に、殿部から大腿後面、下腿側面や下腿後面にかけての痛みである。
  1. 成人の38%が経験したことがあり、18~19%が現在症状を有している、との報告がある。
 
治療:
  1. 保存療法
  1. まとめ:
  1. 保存療法には、薬物療法、神経ブロック、理学療法がある。坐骨神経痛が軽度(日常生活支障なし)の場合は、薬物療法で経過をみる。ただし、EBMの観点からはエビデンスの高い有効性を持った薬剤はない。
  1. 薬物療法:
  1. 疼痛に対して非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)(ロキソニン [60mg]3錠 分3 朝昼夕食後、セレコックス [100mg]2錠 分2 朝夕食後)、神経障害性疼痛に対してプレガバリン(リリカ [75 mg]2カプセル 分2 朝夕食後)などを用いる。
  1. 神経ブロック:
  1. 仙骨硬膜外ブロック(1%キシロカイン5ml+生理食塩水10ml)、神経根ブロック(2%キシロカイン2ml、必要に応じてデカドロン1.65mgを加える)、坐骨神経ブロック(1%キシロカイン5ml+デカドロン1.65mg)などを考慮する。
  1. 手術適応:
  1. 保存療法に抵抗性で、3カ月以上持続する坐骨神経痛、進行性の筋力低下が認められる坐骨神経痛、馬尾障害を伴う坐骨神経痛、そして、坐骨神経痛を惹起することを説明できる明らかな画像所見がある場合である。
 
診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 )
  1. ポイント:
  1. 坐骨神経痛を来す代表的疾患には、腰椎椎間板ヘルニア(LDH)と腰部脊柱管狭窄(症)(LSS)がある。下記の診察により、坐骨神経痛を引き起こしている神経根を推定する。また、下記のアルゴリズムに添って評価を行う。
  1. 坐骨神経痛の診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 坐骨神経の走行:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 鑑別診断、確定診断のために腰椎MRIを行う。
○ 診断では、腰椎の単純X線撮影で骨の異常の有無を確認し、1)を行うのがよい。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

坐骨神経痛の診断アルゴリズム
坐骨神経痛の治療アルゴリズム
Kemp徴候
下肢伸展挙上テスト(SLRT)
膝蓋腱反射(PTR)
下肢の徒手筋力検査
徒手筋力検査
アキレス腱反射
大腿神経伸張テスト(femoral nerve stretch test、FNST))
神経根の支配領域
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28


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