気管支喘息 :トップ    
監修: 長瀬隆英 東京大学 内科学専攻器官病態内科学講座
井上博雅 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 呼吸器内科学

概要

疾患のポイント:
  1. 気管支喘息とは、気道の慢性炎症、可逆性のある気道狭窄と気道過敏性の亢進を本態として、咳嗽、喘鳴、呼吸困難などの症状を反復する閉塞性呼吸器疾患である。
  1. 繰り返す発作性の喘鳴、呼吸困難、咳嗽などの症状がみられた場合は喘息を疑う。
  1. 病型には、環境アレルゲンに対する特異的なIgE抗体や血清総IgE値の高値を示すアトピー型喘息と、それがない非アトピー型喘息に分類される。
 
診断: >詳細情報 
  1. 臨床的に診断は、下記の症状を認めることで診断される。
  1. 発作性の喘鳴、呼吸困難、胸苦しさ、咳嗽などの症状の反復を認める。
  1. 可逆性の気流制限を認める。
  1. ほかの心肺疾患の除外
  1. 診察時に典型的な症状を示していないが喘息が否定できない場合は、患者に治療的診断行為であることを説明したうえで吸入ステロイド薬(±長時間作用型β2刺激薬)と速効性吸入β2刺激薬による治療を1~2週間程度行い、その効果も含めて総合的に判定するとよい。効果が乏しくとも必ず再受診するように促すことが大切である。
 
予後: >詳細情報 
  1. 未治療の喘息の重症度は軽症間欠型、軽症持続型、中等症持続型、重症持続型の4段階に分れる。
  1. 未治療の喘息重症度の分類:<図表>
  1. ステロイド全身投与、喘息発作による気管内挿管、あるいは過去1年間の救急外来受診、入院の病歴を認める患者は喘息死のハイリスクグループである。
 
治療: >詳細情報 
  1. 喘息のコントロール評価に基づき、長期管理薬と発作治療薬(短時間作用性吸入β2刺激薬)を併せて処方することが原則である。
  1. 喘息コントロール状態の評価:<図表>
  1. 喘息治療ステップ:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

軽症間欠型相当の症状での未治療例(治療ステップ1に相当)
  1. 喘息のコントロール評価に基づき、長期管理薬と発作治療薬(短時間作用性吸入β2刺激薬)を併せて処方することが原則である。
  1. 喘息コントロール状態の評価:<図表>
  1. 喘息治療ステップ:アルゴリズム
  1. 軽度で短い症状が1カ月に1回以上、週1回未満では、吸入ステロイド(低用量)にて治療する。吸入困難な場合はロイコトリエン受容体拮抗薬、テオフィリン徐放製剤を用いてもよいが(抗炎症)効果はステロイドに劣る。
  1. 軽い症状が1カ月に1回未満で夜間覚醒がなく呼吸機能が正常患者では、吸入β2刺激薬のみで加療することも可能である。ただし、患者は症状を過小評価して申告することが多いので注意する。
○ 軽症間欠型相当の症状を有する患者では1)のいずれかと2)~6)のいずれかを併用する

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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(詳細はこちらを参照)

未治療患者の症状と目安となる治療ステップ
喘息治療ステップ
喘息発作の強度と目安となる発作治療ステップ
喘息の発作治療ステップ
未治療の喘息重症度の分類
喘息コントロール状態の評価
現在の治療を考慮した喘息重症度の分類(成人)
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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