間質性肺炎 :トップ    
監修: 長瀬隆英 東京大学 内科学専攻器官病態内科学講座
高橋弘毅 札幌医科大学 内科学

概要

疾患のまとめ:
  1. 間質性肺炎/肺線維症は炎症の場を間質主体とし、種々の程度の線維性変化を伴う疾患群の総称である。
  1. 原因疾患のある病態として、薬剤性肺障害、過敏性肺炎、膠原病肺、石綿肺などが存在する。
  1. 原因疾患のみつからない場合は、特発性間質性肺炎に分類され、特発性間質性肺炎は、さらに、特発性肺線維症(IPF)、非特異性間質性肺炎(NSIP)、特異性器質化肺炎(COP)などの亜型に分類される。
  1. 特発性間質性肺炎は、指定難病であり、特に現行の特定疾患治療研究事業のものを用いて評価してⅢ度以上の重症度を認める場合などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 胸部画像所見や聴診所見(捻髪音)で間質性肺炎/肺線維症を疑うことから診断がスタートする。その後、胸部高分解能CT(HRCT)検査で特徴的所見があれば、間質性肺炎の可能性が高く、さらに血液検査で間質性肺炎マーカー(KL-6、SP-D、SP-A)のいずれか1つでも異常高値であれば、間質性肺炎と診断してほぼ間違いない。なお、KL-6、SP-D、SP-Aなどの血清マーカーは高い特異度と鋭敏度を持ち、臨床経過を経時的にフォローする際にも有用である。
  1. 間質性肺炎の鑑別診断のフロー:アルゴリズム
  1. もし、上記で確定診断が得られなかった場合、気管支肺胞洗浄(BAL)、経気管支肺生検(TBLB)、胸腔鏡下外科的肺生検(VATS肺生検)を考慮する。一定のリスクを伴うので、重症度、合併症、全身状態などを考慮し施行の可否を決める。
  1. 間質性肺炎の初期変化(イメージ):<図表>
  1. 間質性肺炎/肺線維症と通常の肺炎との病理所見の比較:<図表>
  1. 間質性肺炎の胸部単純X線所見:<図表>
 
原因評価:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

原因評価・重症度評価のために初診時に行う検査例
  1. KL-6、SP-D、SP-Aなどの血清マーカーは高い特異度と鋭敏度を持ち、臨床経過を経時的にフォローする際にも有用である。
  1. 原因疾患のある病態として、薬剤性肺障害、過敏性肺炎、膠原病肺、石綿肺などが存在する。原因疾患を同定できない場合は、特発性間質性肺炎に分類する。
  1. 安静時の酸素化が正常であっても、労作によって低酸素血症が顕在化する場合があるので、運動負荷時の酸素飽和度(6分間歩行試験)を調べる必要がある。
○  間質性肺炎が疑われた場合、スクリーニングとして1),2),3),4),11),12)を、原因評価として5),6),7),8),9)を、重症度評価として10),13),14),15)の検査を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

間質性肺炎の鑑別診断のフロー
胸部高分解能CT所見によって推定される特発性間質性肺炎の亜型と診断法・治療薬選択のフロー
間質性肺炎の初期変化(イメージ)
間質性肺炎/肺線維症と通常の肺炎との病理所見の比較
間質性肺炎の胸部単純X線所見
微少な間質性変化を反映する血清マーカー
強皮症肺における血清マーカー測定の有用性
間質性肺炎・肺線維症にみられる特徴的CT画像所見
間質性肺炎/肺線維症と鑑別に必要な疾患群
著者校正/監修レビュー済
2017/11/30


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